第221号 2003年 7月 19日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2379号 7/17)

「民間人虐殺の究明は最小限の国家責務」

人権委、統合特別法の制定を勧告

国家人権委員会(人権委)は16日、朝鮮戦争前後に発生した民間人虐殺問題の解決策を国家次元で作るよう勧告した。

人権委は「全国規模の真相調査と罪もない犠牲者の名誉回復のため、国家的努力が必要だと判断した」とし、「国会議長と国務総理に統合特別法の制定を勧告する」と明らかにした。人権委は「朝鮮戦争前後の民間人の犠牲に関連した大部分の事件の全ぼうが明確にされず、誤った公権力の行使によって多数の犠牲者が発生したとの疑惑が絶えず提起されてきた。疑惑の解消と罪のない犠牲者の名誉回復は、国家の最小限の責務だ」と主張した。

過去にコチャン住民虐殺事件やチェジュ島の4・3事件など、一部の事件に特別法が制定されたが、一部の事件に対する個別的な法制定だけでは朝鮮戦争前後の民間人犠牲の実態を把握して後続措置を準備するには限界がある、と指摘した。これは国家の真相究明の責務を放棄する結果をもたらすこともありうるとして、統合特別法の制定を勧告した。

この間、真相調査と犠牲者の名誉回復運動をして来た民間の運動陣営は歓迎の意を表明した。<朝鮮戦争前後の民間人虐殺の真相究明汎国民委員会>のイ・チャンス特別法制定戦取委員長は「国家機関が公式に朝鮮戦争前後の民間人虐殺問題を重大な人権問題として認定したことに意味がある」と評価した。

しかしイ委員長は「政府や国会の勧告履行のいかんを見極めて適切な措置を取るが、これまで人権委の役割が十分ではなかった。勧告の履行を点検し、最後まで責任を負わなければならない」と強調した。

 

(ハンギョレ新聞 7/8)

法務部、順法誓約制を8月中に廃止

批判はあっても実効性なし・・・政策委員会の議決を受けて

 法務部は7日、人権侵害の非難がやまない「順法誓約制」を廃止するために、関係法令を改正すると明らかにした。

 法務部関係者は「『法務部政策委員会』が順法誓約制の廃止を議決したため、8月中に法務部令の「仮釈放審査などに関する規則」を改正することにした」と明らかにした。

 法務長官の諮問機関である法務部政策委員会(アン・ギョンファン委員長=ソウル大学法学部長)は同日、第6回会議を開いて「順法誓約制が事実上、思想の変更を強要して良心の自由を侵害するという批判を受けている一方、刑事政策的に実效性がない」と順法誓約制の廃止案を議決した。現行法務部令には国家保安法、労働関係法違反者など公安関係事犯の仮釈放を決める前に、順法誓約書を提出するように規定している。政策委員会は昨年5月、法務・検察改革に関する外部意見を収れんするために12人の学界・言論界・在野法曹界人士で構成された。

 これに先立ち法務部は4月末に1418人の公安・労働事犯に対する特別赦免・復権を断行したが、赦免・復権の前提条件としてきた順法誓約書を要求していない。

 順法誓約制度は98年、キム・デジュン政権が「思想転向書制度」に代えて制定したもので、公安事犯に「大韓民国の体制と法を守る」との内容を誓約すれば仮釈放を与えるようにしたものだ。

 

(中央日報 7/14・15)

当番兵への性的暴行で大隊長を拘束

密室に等しい軍隊内・・・・・・早急な根絶対策が必要

  当番兵に性的暴行を加えた大隊長が、軍捜査機関によって拘束された。首都防衛司令部憲兵隊は13日、「今月5日、ソン某中佐を性的暴行の容疑で拘束し、現在調査を行っている」と発表した。

  憲兵隊によると、ソン中佐は今年6月、当番兵として赴任したA二等兵の性器を20回以上にわたって触るなどの性的暴行を行った疑い。ソン中佐のこうした行為は、当番兵が部隊の指揮官と軍医官などに相談する過程で明らかになった。

  軍関係者は「ソン中佐の性的暴行が常習的・強制的なものだったかどうかを調査し、厳重処罰する方針だ」と述べた。

今回の事件は、キム某一等兵が今月9日、たび重なる性的暴行を苦に飛び降り自殺した事件に続いて明らかになった。軍内部での性的暴行が深刻な水準に達していることを示す例として衝撃を与えている。

【中央日報社説】早急な根絶対策を

上官から性的暴行を受けた兵が自殺した事件に続き、兵士に対する常習的な性的暴行行為を行っていた大隊長が拘束され、衝撃を与えている。国家人権委員会の調査結果では10人に1人が軍隊内で性的暴行を受けた経験があり、軍隊内部の性的暴行が慢性化していることを物語っている。

性的暴行とは、被害者の心と体にいやしがたい傷を与える甚だしい人権侵害だ。ましてや上司の命令が絶対である軍隊で、その地位を悪用した行為に何の抵抗もできない被害者の精神的苦痛は計り知れない。にもかかわらず、被害事実を告発、是正する手段が皆無であり、結果として自殺や精神科の治療などを招く現状は、見るに耐えない。

 軍隊では事件が外部に露出するのを避け、可能な限りこれをもみ消したり隠ぺいしたりする。さらに国防部は、軍隊内部の性的暴行に関する正確な統計資料も持っていない。事態は予想以上に深刻なのだ。政府のに女性部は、同性間の性的暴行は管轄外だとし、国家人権委員会は性格上、常時的な教育・監視はむずかしいとする。軍隊内の性的暴行は、まさに死角地帯にある。

兵士は、自分や家族の生命と財産を守るとの使命感を持って入隊する。ところがその代償が、本人の自由意志を踏みにじるはずかしめを受け、同性愛を強要され抵抗できない類のものなら、この現状を放置する政府は、いかなる非難を浴びても返す言葉はないだろう。

 政府はこれを機に、軍隊内部の性的暴行を根絶する対策に乗り出すべきだ。まず軍隊内部の性的暴行を厳重に取り締まり、その規範を正さなければならない。また国防部に一任せず、専門の部署を指定し、反復的な教育を通じて予防に努めるべきだ。

特に上官の強要を拒めない軍特有の文化を考慮し、被害者の兵士が容易に相談できる専用窓口を設け、勤務地を変更して報復を避けるなどの制度を講ずるべきだろう。