第218号 2003年 6月 28日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2361号 6/21)

朝鮮戦争前後の民間人虐殺特別法処理が霧散

闘争本部、 「イ・ビョンソック議員は遺族を二度殺した」

民間人虐殺真相究明統合特別法案(虐殺究明法案)の6月臨時国会での処理が、結局は霧散した。「民間人虐殺真相究明統合特別法戦取闘争本部」(闘争本部)は17日、行政自治委員会のチョン・ガップギル民主党幹事とイ・ビョンソック・ハンナラ党幹事との協議を通じて、名誉回復を除外した真相究明中心の虐殺究明法修正案を準備し、この法案を今回の臨時国会で処理することに合意した。

 しかし、19日の行政自治委員会の会議でイ・ビョンソック委員は、当初の合意内容を一方的に破棄して、権限と役割があいまいな「無任所特別委員会」に法案処理の責任を押し付けることで、虐殺究明法修正案処理を霧散させた。これによって虐殺究明法は再度白紙化する危機に直面した。

これに対して闘争本部は20日、抗議の記者会見を開いて「イ・ビョンソック議員が一方的に合意を破棄したことは国家権力の犠牲になった被虐殺者と遺族を二度殺す行為」と主張して、今後、イ議員に対する落選運動を展開すると明らかにした。

 記者会見に参加した光州人権センターのチェ・ワヌック事務局長も「いまだに被虐殺者の遺族らは、父や祖父がどうして死んだのかを孫に話せないでいる。全国の山河に遺骨が散在しているのに、いつまで彼らの恨(ハン)を埋めておくつもりなのか」と述べ、政府が率先して虐殺究明法の制定に乗り出すよう促した。

 一方、記者会見を終えた闘争部は、法案処理が霧散したため、今後の闘いにそなえて戦列を整理するために、20日で114日目を迎えた座り込みを終結した。

 

(今日の人権だより 第2363号 6/25)

軍の不審死特別法の制定が切実だ

独立的な調査と審判ためには関連法の改正も必要

カトリック人権委員会と民主化のための弁護士のつどい(民弁)は24日、軍隊不審死問題解決のためのシンポジウムを開いた。シンポ参加者らは軍不審死の真相究明特別法制定と軍の司法制度の改革を強く要求した。

 特に同日のシンポでは、軍の捜査機関の根本的な限界への指摘が相次いだ。軍の捜査機関の非独立性と資質不足、解決意志の不在などが、参加者の集中的な批判対象になった。

軍の不審死問題解決を願う長年の闘争の成果として、現在国会法制処では大統領直属の軍不審死真相究明委員会の設置を骨子とする軍不審死真相究明特別法案を準備中だ。この法案は9月の定期国会に提出される見こみだ。これについてカトリック人権委員会の軍不審死対策委員会のイ・チョルハック委員長は「特別法の制定を通じて軍不審死を専門的に扱う機構を設置して、捜査の依頼を受けた特別検事が真相を明らかにしなければならない」と強調した。

 軍の司法制度の全面的な改善に対して、民弁のイ・ヘンギュ弁護士は「現在、軍事法院法に統合されている軍事法院と軍検察を、制度的に独立させる必要がある」と主張した。

 しかし、このような指摘に対して国防部の民願申請死亡事故特別調査団長のノ・ジェホン大佐は「99年に構成された特別調査団が透明で客観的に捜査しているし、昨年12月からは軍死亡事故の処理指針を作って遺族の同意のもとに捜査が行われるようにしている」と原論的な返答だけをくりかえした。

96年から現在まで、軍で発生している死亡者数は毎年少なくなる傾向だが、自殺として処理される場合はむしろ増えている。02年上半期には85人の死亡者のうち、44人が自殺として処理されたが、このうち不審死が自殺とされた場合も多いと推定される。

 90年に自殺とされたホン・ワンピョ一等兵の母、ユン・オクス氏は「軍当局はすべての責任を死んだ個人の問題として責任を回避している」と指摘し、「お金もなく力もない人たちだけがいつも不幸になる」と軍が解決意志を持って真しに取り組むよう訴えた。

 

(今日の人権だより 第2360号 6/20)

兵役拒否のドキュメンタリーへの支援が反国家的活動か

法司委、人権委の支援金回収・機構縮小までうんぬんして猛攻

 この間、保守言論の攻撃を受けて来た国家人権委員会(人権委)が、今回は兵役拒否者のドキュメンタリーを支援した問題で、国会法制司法委員会(法司委)から猛攻を受けた。

 人権委は4月末、人権社会団体協力事業の一環として、「良心に基づく兵役拒否権実現と代替服務制改善のための連帯会議」(連帯会議)が申請したドキュメンタリー<銃を取らない人々>の製作プロジェクトに対して、1300万ウォンの支援を決めた。この決定は人権委の内部規約によって、人権委に属していない7人で構成された「事業審査委員会」で行われた。

 19日午前の国会法司委の人権委主要懸案報告に対して、キム・ハグォン議員(自民連)は「人権委が『良心的兵役拒否』のドキュメンタリー製作に政府予算を支給したことは、国家機関としての本分を忘却したもの」と述べながら、支援金を回収しろと要求した。チェ・ビョングック議員(ハンナラ党)も代替服務制改善活動を「反国家的活動」と規定して「自分の出した税金が反国家的活動に使われているから納税を拒否するとの雰囲気が生まれても、人権委に予算を支援するのか」と非難した。

これについて代替服務制導入を要求して憲法請願をした良心に基づく兵役拒否者のオ・テヤン氏は、「このドキュメンタリーは、韓国社会で充分に理解されない代替服務制に対する情報を提供するもの」と説明した。

イ・ジェスン教授(国民大)も「銃の代わりに監獄を選択している多くの若者人権問題に人権委が関心を持つこと、それを問題視する国会議員を理解できない」と述べ、「むしろ実定法の水準では保障できない人権侵害を浮上させることで、人権状況を改善させることこそが人権委の存在意義なのに、これに実定法の物差しを突き付けることは、人権に対する無知をあらわにしたもの」と批判した。イ教授はまた「支援を決めた選定委員らの構成にも多様性が確保されている」と支援の決定に問題がないと明らかにした。

 連帯会議のチェ・ジョンミン執行委員長は「国連で基本的人権と認定されている良心に基づく兵役拒否権の主張に対して、法を扱う法司委があまりにも無知だ」と法案を発議する国会議員さえない代替服務制法案への法司委議員の関心と理解を促した。