第217号 2003年 6月 21日


韓 国 人 権 ニュース

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(今日の人権だより 第2358号 6/18)

国会は遺族らの心の傷に塩をすり込むな

朝鮮戦争前後の民間人虐殺遺族証言大会…真相究明特別法の制定要求

民間人虐殺真相究明統合特別法(統合特別法)制定を要求する「2003年朝鮮戦争前後の民間人虐殺被害者遺族の証言大会」が17日午前、国会憲政記念館大講堂で開かれた。

 朝鮮戦争前後の民間人虐殺真相究明汎国民委員会(全国虐殺究明委)と109の人権・社会団体の共催で開かれた証言大会では、この間あまり知られていなかった民間人虐殺に関する遺族らの証言が続いた。大会が進むにつれて遺族らは、「私の胸に五寸クギがさされたようだ」「ああ、嘆かわしい」と叫びながら泣き崩れた。

 遺族らの証言に先立って、全国虐殺究明委のイ・ヘドン常任共同代表は、「民間人虐殺事件が忘れられかけている状況において、このような証言はより格別の意味を持つ。証言大会が統合特別法制定を早める契機になればと思う」と述べた。

 チェジュ島のプッチョン里虐殺事件の遺族、プ・チョンハ氏は「韓国軍が約1千人の村民を小学校付近へ連行して虐殺をほしいままにした」と当時の状況を明らかにした。1950年にポハン市のヨナムにあるソンゴル渓谷で、米軍の艦砲射撃によって弟を失ったアン・インソック氏は、「赤ん坊だった弟はその場で死に、弟を抱いていた母は一生左腕を使えなくなった。いまだに私の目の前にあった血の海の光景が生々しい」と証言した。

 プヨでの「クムガン文人会」虐殺の遺族、リュ・ファンリョル氏は「過去50年間、アカだと言われて迫害され、息をつくひまもなく暮して来た方々を名誉回復する時がきた」と強調した。「クムガン文人会」事件は、日帝時代に独立活動をした団体会員らに対して、朝鮮戦争当時、共産主義の嫌疑をかけて警察が虐殺した事件だ。

 17日で112日目になる国会前の座り込みを展開している全国虐殺究明委は、これまで222団体の共同支持声明と各界1千人宣言を受けて、統合特別法制定の切迫性を広報してきた。5月には法務部、行政自治部、国防省関連実務者との面談で、統合特別法制定に肯定的な返答を得ており、6月の臨時国会で法案の上程が実現することを期待している。

 コチャン補導連盟虐殺事件の遺族、オム・チァンジュ氏は、「過去に国家権力が行った過ちを認め、国会はこれ以上犠牲者の心の傷に塩をすり込む愚行をするな」と、国会の決断を促した。

同日の証言大会に参加した改革国民政党のキム・ウォヌン議員も「関連部処から肯定的な返事を得ているので、最後まで緊張感をもって最善をつくし、統合特別法が制定されるよう努力する」と約束した。

 

(ハンギョレ 6/16)

外国人労働者の「出国大混乱」が憂慮される

雇用許可制の臨時国会通過が困難に

韓国で不法滞留外国人労働者20万人の出国猶予期限の8月末が近付く中、「外国人雇用許可制」法案の6月臨時国会での通過が事実上難しくなり、外国人労働者の強制出国をめぐる混乱が憂慮されている。

国会環境労働委員会は16日常任委員会で、「外国人雇用許可制」導入を論議したが、野党ハンナラ党議員を中心に「外国人労働者の人権も重要だが、経済が難しい状況で、雇用許可制導入は中小企業に大きな経済的負担を与える」とする意見が優勢だった。

環境労働委員会のハンナラ党幹事であるパック・ヒョッキュ議員は、「外国人雇用許可制導入に一部の議員は賛成しているが、大部分の議員が経済の困難をあげて反対している」「今回の臨時国会で法案が通過するのは事実上難しい」と語った。

この日の会議でハンナラ党は、労働部が経済事情を考慮した政府案を作って提出することを提案した。労働部は手続きなどに時間がかかり、8月に間に合わせるのは難しいとしており、すでに提出されている議員立法案を修正して処理するよう要請した。

こうした政界の動きに対して労動界が反発しており、8月末になると不法滞留外国人労働者20万人が強制出国措置を受ける境遇に置かれるなど、外国人雇用許可制が社会的争点として浮上するものと展望される。

労働部は、「雇用許可制法案が今回の臨時国会で処理されない場合、8月末まで出国期限が猶予されてきた不法滞留外国人に対する強制出国及び一斉取り締まりは不可避だ」と明らかにしている。しかし、こうした場合、中小企業の労働力不足問題が深刻化し、労働・社会団体の反発も強まるものと予想され、政府は外国人労働者の出国を再び猶予する案も検討中だ。法務部は3月に、不法滞留外国人労働者に対して8月末まで出国猶予措置を取ってきた。

労働部は昨年、与党民主党のイ・ジェジョン議員らが発議した法案を土台に立法を推進してきたが、中小企業協同組合中央会(中企協)など、財界及び国会産業資源委員会所属議員らの反対が激しく困難をきわめてきた。

労働界は、「現行の産業研修生制度が不法滞留者を量産しながら、外国人労働者の人権侵害事件が引き続いているうえに、産業研修制度は、中企協と業者の間で、外国人労働者の送り出し及び入国後の管理業者の選定過程に関連して、贈収賄事件が頻発するなど、不法と不正の温床になっている」と雇用許可制の導入を強く要求してきた。

外国人雇用許可法は韓国内で労働力を求めようと努力をしても労働者を採用できない事業主に、外国人労働者の雇用を許容し、雇用許可制の導入時に、韓国内での滞留期間が4年未満である不法滞留者に対して、合法的な就業許可権を付与することを主要な内容としている。

訳者注:提出されている法案は「外国人雇用許可制法」ですが、「外国人移住労働者強制追放反対・研修制度撤廃及び人権保障のための共同対策委員会(共対委)」の要求項目では「労働許可制の実施」となっています。