第216号 2003年 6月 14日


韓 国 人 権 ニュース

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(今日の人権だより 第2352号 6/10)

医療団体にかけられた「利敵」のワナ

「進歩医連」に利敵団体の判決…無理な国家保安法の適用を批判

 裁判所が進歩的な保健医療団体を利敵団体と規定し、現職の医大教授に有罪を宣告した事実が明らかになった。今回の判決は、進歩的な保健医療団体に対する初の利敵規定判決で、団体の路線自体を問題視して活動が停止した団体を「アカ」だとする旧態依然とした旧弊を反復したものとして、非難が高まっている。

 ソウル地裁刑事21部(ファン・チャニョン裁判長)は4日、「進歩と連帯のための保健医療運動連合」(進歩医連)で活動したイ・サンイ(チェジュ大医学部教授)氏とクォン・ジョンギ(前イルサン保健所長)氏に対して、国家保安法上の利敵団体構成と利敵表現物製作・配布などの容疑でそれぞれ懲役10か月・資格停止1年・執行猶予2年と懲役1年・資格停止1年・執行猶予2年を宣告した。

 医師、薬剤師らを会員とする「進歩医連」は、95年から反資本主義の進歩路線に立脚して公開的に保健医療運動を展開してきたが、2001年の初めに活動を中断した。その後の2001年10月、社会主義革命思想を学習する一方、利敵文件約1300種類を製作した容疑で会員8人が緊急逮捕された。しかし、このうちの4人に対しては逮捕令状も請求できなかったし、令状の実質審査で残りの4人に対する拘束令状請求も棄却され、非拘束捜査を受けた。そしてイ・サンイ、クォン・ジョンギ氏だけが2002年1月に起訴されて裁判を受けてきた。

 地裁の今回の判決は、旧時代の遺物である国家保安法が韓国社会で依然として威力を発揮していることを見せつけてくれる。地裁は判決文で「進歩医連は韓国社会を少数の資本家が絶対多数の労働者を支配・搾取する新植民地国家独占資本主義体制と規定し、反資本主義進歩路線を理念とする社会主義革命を通じて現政権を打倒し、プロレタリア独裁政権を樹立、社会主義国家建設を追求した」と明らかにした。続けて、「保健医療運動を社会変革運動の一領域と把握しており、社会的弱者の健康権を擁護するための保健医療運動団体ではなく、国家変乱を宣伝・扇動する行為を目的とする利敵団体」と結論づけた。

 これに対してイ・サンイ教授は、「進歩医連は医大の先後輩ら約20人が作った公開的保健団体として2001年の初めから事実上活動を中断し、地裁が国家転覆を企図したと判断するのはまったく納得できない」とし、控訴して真実を明らかにすると述べた。

 「健康権の実現のための保健医療団体連合」も9日、声明を発表して、「国立大学の教授や保健所長でまじめに勤めてきた人々が国家変乱を企図したと主張するなら、われわれは裁判所の常識を疑うほかない」とし、「裁判所の行為が進歩的な保健医療に対する政府の『アカのレッテル』攻撃と考えるほかなく、ノ・ムヒョン政権はこのような事態を防止するために国家保安法をただちに廃止しろ」と主張した。

(東亜日報 6/12)

アエラが特集、「新保守」色強める日本政治

核武装・先制攻撃・在日同胞の再入国阻止など好戦・差別・排外傾向顕著

日本の国会議員に対して行ったアンケート調査の結果、日本の政界に「新保守化」の傾向が強まっていることがわかった。特に「ネオコン(neo−con)」と呼ばれる新保守主義者が与野を問わず分布し、新保守主義が日本の政界の大勢となっていると分析された。

 朝日新聞社の週刊誌「アエラ(AERA)」16日付は、「平和憲法」改正と核武装論に関して、2・30代の衆・参議院議員48人を対象にインタビューした結果を掲載した。

 このうち、回答しなかった3人を除く45人のうち66%(30人)が、軍隊保有禁止と交戦権を否定した現行憲法第9条を必ず改正しなければならないと答えた。また、第2次世界大戦で原子爆弾が投下されたつらい経験のため、話題にすることさえもタブー視されてきたが、最近の北朝鮮の核危機を口実に浮上した核武装論について、「検討して当然だ」と回答した議員も6人(15%)に及んだ。

 特に憂慮に値するのは連立与党の自民党や保守新党だけでなく、第一野党の民主党内にも核武装論を支持する議員が登場した点だ。

 憲法9条の改正と核武装論の検討の両方に反対した15人に、与党の自民党所属議員は一人もいなかった。ただ党論でこれを反対してきた公明党所属議員2人が含まれていた。

 また、一部の議員は核武装論を主張し「ミサイル防衛(MD)体制を備えても撃墜成功率が低いため、攻撃型抑制力としての核兵器を保有して、敵がミサイルを発射する準備をする時は先制攻撃をしなければならない」という見解を示した。

 アエラはこのように新保守主義性向を持つ議員が急増したことについて、20、30代議員の82%が「北朝鮮が日本を相手に戦争する可能性がある」と答えた点を考えれば、当然の結果だと分析した。アエラは「このような結果を考えると、日本が軍事力に依存した強硬志向の『ネオコン国家』になるかどうかを分ける分水嶺だ」と憂慮した。

 このような新保守化ムードの中で、最近日本の議員たちの間では、「北朝鮮を訪問した在日韓国人は今後、日本に復帰することができないように法を作ろう」という主張まで出ている。これについて、イラク戦争や北朝鮮の核問題で拡散してきた米国の新保守化傾向が、日本の政界にも広がったという分析が台頭している。

 最近、日本の国会で有事関連3法が圧倒的賛成で成立したことや、イラクに対する自衛隊の派兵が時間の問題になったことも、その延長線上で成立していると指摘されている。

 

(中央日報 6/13)

季節のおかげで失業率低下も実質は高まる

単純失業率は下落しているが、季節的要因を除いた実質失業率は続けて高まっている。

 統計庁は12日、5月の失業率が3.2%で、前月(3.3%)より0.1%低くなったと発表した。今年2月以降、4カ月連続し失業率が下落したのだ。しかし、農繁期など毎年繰り返される季節的要因を除いて計算した失業率は、昨年2月(3%)以降、4カ月連続で高まり3.4%にのぼったことが分かった。

 失業者数は74万4000人で、前月よりは1万2000人(1.5%)が減ったが、前年5月よりは5万5000人(8%)が増えた。就業者数は2237万人で4月より21万4000人(1%)が増えたが、前年5月よりは8万5000人(0.4%)が減った。最近、社会的問題になっている20代の青年失業者と失業率は、季節的要因のため、それぞれ33万4000人と7.1%になり、前月(33万5000人、7.1%)よりは減ったが、前年5月(29万2000人、6%)よりは大きく増えた。