第210号 2003年 4月 26日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2319号 4/19)

<論評>「人権」を名分に「北の人民の人権」を締めあげるのか

国連人権委員会が北朝鮮の人権に関する非難決議案を採択した。これによって、「北朝鮮は深刻な人権侵害国」だとするらく印が押されたことになり、今後、北朝鮮への国際的圧力は一層厳しくなるだろう。

 われわれは今回の決議案が指摘した人権問題が北朝鮮社会に存在しているだろうと考える。北朝鮮政府が今回の決議案採択を契機に、ヨーロッパ連合(EU)をはじめとする西欧国家を非難だけでなく、北朝鮮「人民」の人権水準を実質的に向上させるための努力を倍加させなければならず、このような努力を国際社会が確認できる開放的な態度をとるべきである。

しかし、われわれは、今回の決議案が採択された政治的な背景に対する疑惑と、今後この決議案が政治的に悪用される可能性に対する憂慮も捨て去ることができない。

国連が自国の国益だけを優先する強大国の圧力に左右され、彼らの外交的な対決の場へと転落して久しい。このような状況で、それでも人権基準の向上のために努力して来た国連人権委が、非常に「政治的」な決議案を通過させることで、他の国連機関と同じように政治手段化されてしまいつつある事実に、われわれは憤怒せざるをえない。国連人権委が開幕して何日もたたぬうちに米国の不法なイラク侵略が開始された。それにもかかわらず、国連人権委はこの問題を公式的な論議案件に上程さえしなかった。そんな人権委が唯一、北朝鮮の人権決議案だけは何をおいても通過させる姿を見ながら、はたして北朝鮮政府はもちろん、世界の市民がこの決議案を「崇高な文書」として受け入れることができようか。

その上にイラクが米国に不法占領され、戦争の暗雲がふたたび朝鮮半島をおおっている現時点において、米国の北朝鮮侵略の名分に悪用できる文書が採択されたことは、大きな憂慮を呼び起こす。この間、「悪の枢軸」をうんぬんして北朝鮮に圧迫を加えて来た米国が、この決議案を押し立てて朝鮮半島で戦争を起こさないとも限らない。イラク侵攻で明らかになったように、米国が再度「解放軍」を自任して朝鮮半島を戦場にしないという保証はどこにもないのである。

さらにわれわれは、今回の決議案が、北朝鮮の深刻な食糧難のような経済・社会・文化的権利や「戦争の恐怖」のような自決権と平和権に対しては極力具体的な言及を回避しながら、市民・政治的権利状況だけを浮上させる、西欧社会の偏向した人権視覚が現われていることを指摘しなければならない。

北朝鮮が抱えている食糧・エネルギー難と戦争の恐怖が、北朝鮮政府をして体制守護により一層精力を注ぐようにさせており、それによって市民・政治的権利の状況も悪化しているのは周知の事実だ。また米国をはじめとする西欧国家の持続的な封鎖政策が、北朝鮮の人民らの基本的な生存権さえ脅かす状況を生み出すことに寄与しているのも周知の事実だ。ユニセフによれば7万人の北朝鮮の子どもらが餓死の危機にひんしているという。こんな状況において、食糧とエネルギーを対北圧迫の交渉手段にして来た西欧国家が、北朝鮮人民をより一層崖っぷち追いやる道を選んだのは、「人権を名分にして、人権を圧迫する」結果をもたらすだろう。

われわれはまた、今回の決議案採択の隠れた功労者である、韓国内の一部の「北朝鮮人権団体」の問題点を指摘しなければならない。彼らは「人権団体」であることを自任しながら、韓国社会の人権問題には一切沈黙して来た。また彼らは、北朝鮮の人権問題を、北朝鮮の体制を崩壊させる政治的な武器に利用している。

人権を特定の目的を達成するための政治の従属物に転落させる団体を、どうして人権団体と呼べるだろうか。彼らが心から北朝鮮の人権状況の改善を願うなら、「政治ではなく人権の原則」に忠実でなければならず、人権をうんぬんして利得をえようとする者らの立場ではなく、北朝鮮「人民」の立場から人権問題を提起しなければならない。

 

(連合ニュース 4/22)

29日に時局公安関連1418人を特赦

政府は22日、29日に断行する公安・時局関連の特別赦免と復権対象者1418人の名簿を確定したと明らかにした。政府関係者は「29日に開かれる国務会議の議決をへて赦免を実施する予定だ」と述べた。

今回の赦免対象には国家保安法、集会とデモに関する法律、労働関連法違反など、時局・公安関係の収監者、罰金刑・執行猶予宣告者らが多数含まれている。

 これによってテウ自動車スト事件のクォン・ユシン氏、韓総連6期議長のソン・ジュニョック氏、民革党事件のイム・テヨル氏、ハ・ヨンウック氏、イ・ソッキ氏らが赦免対象にあげられており、タン・ビョンホ民主労総委員長は復権される見込みだ。

政府は内部協議の結果、選挙法違反および腐敗事件、一般刑事犯、良心的兵役拒否者は今回の赦免対象からいったん除外した。

時局・公安事件関連者への大幅赦免方針は、新政府の公安政策が韓国社会の理念的閉鎖性を大きく解消する方向へと大幅に修正されることを示唆する意味を持つ。

 最も注目されるのは韓総連関連者らで、6期議長のソン氏、10期幹部のイム・ソンド氏ら刑が確定した既決囚が多数釈放対象にあがっているという。

韓総連関係者に対する大幅な赦免は「韓総連をいつまでも利敵団体として指名手配するには心苦しい」とのノ・ムヒョン大統領による法務部業務報告時の発言、カン・グムシル法務長官と韓総連関係者間の15日の面談などで予告された。

 韓総連関係者らの大幅な挙赦免措置は、韓総連関連指名手配学生に対する手配解除論議と韓総連に対する利敵団体規定撤回問題などに絡んで、注目を集めるだろう。

また今回の赦兔・復権対象者には、国家保安法違反で拘束され満期出所・仮釈放で社会生活を送っている人々が多数含まれるようだ。

さらに、この間、拘束起訴―1年6か月または3年の実刑で一括処理された「良心的兵役拒否者」への赦免措置も大統領府―国防部のチャンネルを中心に論議中だとされ、赦免対象者の幅はより拡大する可能性がある。