第207号 2003年 4月 5日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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 (今日の人権だより 第2308号 4/3)

<声明>イラクの子どもの血を選択した汚い国会を糾弾する

2003年4月2日、国会はついにイラクに韓国軍を派兵することを決めた。大韓民国の国会は侵略軍の一員になることを選択してしまったのである。侵略戦争を否認する大韓民国の憲法をみずから否定したのだ。戦犯国家隊列への参加を決定してしまったのである。

この決定に賛成した大多数国会議員は、みずからの決定を「国益のため」と言いつくろった。いち早く派兵方針を決定し、国会への説得作業に乗り出したノ・ムヒョン大統領もやはり、その点において何ら変わりがなかった。人権と平和、正義はいとも簡単に「名分論」だとおとしめられ、ごみ箱へ投げ捨てられた。

そうして大統領が、国会議員が、戦犯国家「大韓民国」が、手にしたものは果たしてなんだったのか。イラクの子どもたちの犠牲と、米国の支配力のもとでの隷属した朝鮮半島での表面的な平和を交換して誘致できる外国人投資か。占領軍の一員として得られる石油権益か。その2つを言いくるめて「国益」とするのは、弱肉強食のジャングルで暴悪な獅子の親衛隊の役割を果たして手に入れる安全とエサにほかならない。

2003年4月2日、この日をわれわれは恥辱の日として記録するだろう。世界の良心は大韓民国を強大国に取り入って自分の利益を得ようとする薄汚い国家と記憶するだろう。また、憲法が否認する侵略戦争が「国益」の名のもとに支持される現実の前で、この地の民衆は当分の間、深刻な「自己分裂症」に苦しまざるを得ないだろう。

しかし、このまま座視することはできない。歴史において人権と平和、正義がなにもせずに与えられたことがないのをわれわれは知っている。国会が、憲法が擁護する価値を否定した以上、平和を熱望する民衆の意思を黙殺した以上、国会の派兵決定は無效であるほかない。罪のないイラク民衆の死と敗北が、すなわち侵略軍の一員である「大韓民国」の勝利というみじめなシナリオを、われわれ民衆の力で阻止しなければならない。これを阻止でないないとき、われわれも侵略戦争に加担した国家の国民として歴史の審判を免れることができないだろう。

2003年4月2日  人権運動サランバン

 

(今日の人権だより 第2308号 4/3)

「イラクの子どもらの血で私腹を肥やす」恥知らず

侵略国を支援する派兵案が国会を通過

国会がついに派兵同意案を通過させ、みずから虐殺者の一員になることにした。2日午後5時20分、パク・クァニョン国会議長が派兵案の可決を叫んで議事棒を打ち鳴らした時、それは韓国史のなかでも最大級の恥辱の瞬間として、イラクと世界の民衆の胸に韓国がイラク侵略を決めた瞬間として記憶されるだろう。

午前10時、派兵案処理を「丁重にお願いする」ノ・ムヒョン大統領の国政演説で始まった本会議は、与野党の議員総会をへて午後3時に再開、 約2時間の討論の後、政府の原案どおりに派兵案を通過させた。在籍議員270人中、256人が参加して行われた票決の結果、賛成179票、反対68票、棄権9票だった。これによって建設設工兵約600人と医療兵約100人が、侵略軍の一員としてイラクへ投入され、基地建設支援と戦後復興事業などに従事することになった。一方、医療兵だけを派遣しようとのキム・ギョンジェ議員ら29人が提出した修正案は賛成44票、反対198票、棄権14票で否決された。

派兵決定の真相告白

 討論に立った8人の議員のうち、ハンナラ党のパク・セファン議員の発言は、韓国政府と国会が派兵を選択した理由を赤裸々に示した。パク議員はベトナム侵略戦争への参戦経験を誇示しながら、3つの派兵賛成理由をあげた。第1に「われわれを守り支援してくれるのは米国で、朝鮮半島で戦争が起こったとき戦闘兵を送って韓国民の生命と財産を守ってくれるのは米国だけなので、韓米同盟を継続させる費用と考えてイラクへ派兵しなければならない」とした。第2に「朝鮮戦争が日本を経済発展させ、ベトナム戦争が韓国経済を発展させたように、派兵を通じて戦後復興事業に参加して、韓国経済の役に立つようにしなければならず、湾岸戦争時のように派兵時期を逸して、戦後の中東での建設競争に遅れをとった過ちを繰り返してはならない」とした。第3に「エネルギーの絶対多数を中東からの輸入に依存してうる状況を考慮する時、石油供給を円滑にするためにも米国を助けなければならない」とした。その上、「百聞は一見にしかずというように、イラクでの実戦経験は韓国軍の危機対処能力を高めることができるし、外国との連合作戦の経験は、金を払っても買えない貴重な経験だ。非戦闘兵を送るだけでは不十分だ」だと、戦闘兵を送れないことを繰り返し残念がった。

「苦悩のあげく下した決定」はうそ

 一方、討論者の発言がおこなわれている間、半分以上の議員は席を離れるか居眠りをしており、討論が形式に過ぎないとの事実を見せつけた。また発言を聞く間も、投票をする瞬間も、かなりの議員は「苦悩に満ちた決断」を下す者の表情ではなく、嬉々としてたわむれるような姿を見せ、彼らが「喜んで」派兵を選択していることがわかった。

国会前での闘い

 一方、国会の前ではノ・ムヒョン大統領が国政演説のために登院した午前9時50分ごろから、派兵同意案処理を阻止しようとする約1500人のデモ隊が、国会進入を試図した。デモには前日から徹夜の座り込みをして来た女子中学生汎国民対策委と戦争反対平和実現共同実践の活動家と民主労総の組合員はもちろん、学生・市民らが参加し、国会の派兵同意案否決を要求した。

午後1時30分ごろ、デモ隊は奇襲的に国会表門の20メートルの前まで進出、道路を占拠して再度国会進入を試みた。ソウル大生約2千人も同盟休校を決意、国会へと駆けつけデモ隊列は約7千人にふくれあがった。教授・学生決意大会も開かれ、髪をそった映画監督、チャドルを着た女性、ギターを持った音楽家らも「侵攻中断、派兵反対」を声高く叫んだ。

「汚い選択」への怒りと糾弾 午後5時20分ごろ、国会で派兵同意案が通過されたとの消息が伝わると、国会とノ・ムヒョン大統領にへの怒りの声が一斉に発せられた。デモ隊は「今日は戦犯国の国民になった悲しくも痛憤の日」と叫び、隊列を阻んでいる警察バス押しのけて国会進入を試み、機動隊と激しく衝突した。一部の参加者は虚脱した表情でイラクの子どもの写真をかかげ涙を流した。デモ隊は午後8時まで糾弾集会を継続し、「米国の汚い侵略戦争に加担する韓国軍派兵を阻止する正当な闘争は続く」と明らかにした。

今後、侵攻反対と派兵中断の直接行動は4日の学生行動の日、11日の韓総連同盟休校、 12日の汎国民決意大会など、継続して行われる。