第206号 2003年 3月 29日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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 (人権センター 3/28)

イラク派兵国会採決、反戦世論と運動で2度にわたって延期

国際法違反の侵略戦争と虐殺に加担してはならないとの全国民的な熱望と闘いによって、韓国政府が早期処理を目指していたイラクへの韓国軍派兵同意案の国会採決が、25日に続いて28日も延期された。

国会は28日、本会議を開いて韓国軍のイラク派兵同意案を処理する予定だったが、パク・クァニョン国会議長が与野党議員の要求で全員委員会召集を決定して、再度延期になった。これによって、同意案は早くても臨時国会の会期末の31日に処理されるようだ。

しかし、派兵反対世論の拡散でハンナラ党は「対国民説得に政府・与党が積極的に乗り出さないなら、派兵案の処理に協力できない」との立場を固めたため、処理の過程に難航が予想されている。

「反戦平和議員の集い」は同日、国会で記者会を開き「世界の世論が変化しており、イラク戦争が長期化する可能性がある状況で、急いで派兵を決定するよりも、国会で情報を共有して討論しながら国論を統一した後に決定すべきだ」と明らかにした。

全員委員会は関係大臣が出席した中で開かれる拡大常任委員会で、今回の場合、国防長官と訪米中の外交部長に代わって、外交部時間が出席するようだ。

 

(今日の人権だより 第2303号 3/27)

国家人権委、戦争反対の立場を明らかに

人権団体は歓迎…政界と一部のマスコミは批判

国家人権委員会(人権委)が「イラク戦争反対の立場」を明らかにし、政府の派兵計画に及ぼす影響が注目されている。

 人権委は26日午前に開いた緊急全員委員会で、イラク戦争に関する意見書を採択し、 「国連の合法的承認を得ずに始まった今回の戦争に反対する」との立場を発表した。また、「米国の無差別爆撃でイラク市民の犠牲が急激に増えており、地上戦が本格化すると犠牲者はもっと増加するほかない」と戦争の早急な中断を促した。

 韓国政府と国会に対しても人権委は、憲法5条1項の「国際平和維持と侵略戦争の禁止」義務を想起させながら、「憲法に明示された反戦・平和・人権の原則を守って愼重に判断すること」と、「イラク戦争で犠牲になった人々の人権のために努力すること」を促した。

 しかし、「派兵反対」との明確な言及は政治的負担を考慮したのか、今回の意見書には含まれなかった。だが人権委がイラク戦争の不法性を指摘して政府と国会に「愼重な判断」を求めたのは、事実上派兵計画に反対する立場を示したものと解釈されている。

 約45分間行われたこの日の会議には、キム・チァングック委員長以外の7人の人権委員が参加し、 2人が反対意見を述べたが、最終的には人権委の立場を表明することに合意した。キム委員長は電話で賛成の意思表明をしたという。

 これに先立って人権委は25日、派兵同意案の国会採決を前に何の意見も出さず、「人権擁護機関としての責任放棄ではないか」との批判を人権団体と市民から受けて来た。人権委の職員約30人も人権委の公式的な意見が出ないため、25日午後に「人権の名において戦争と派兵に反対する」との立場を独自に明らかにした。この間沈黙した人権委が緊急に意見書を出したのは、このような内外の要求と国民的な反戦世論が作用したようだ。

 人権団体たちはこれを歓迎しながらも人権委の即応性を欠く歩みと、「派兵反対」の明示がなかったことは残念だとの反応を見せた。

 一方、ハンナラ党は人権委の意見書が発表されると「国家機関の人権委が事実上大統領の意志に反する立場を明らかにしたことは本分を忘れた国論分裂の扇動行為」として、キム委員長の謝罪と辞任を要求した。民主党も「政府と事前調整なしに国会に派兵同意案が提出された状況でこんな意見を出すことは適切ではない」と指摘した。一部のマスコミも人権委職員の声明発表を「集団行動の波紋」がとの構図で問題視し、批判した。

 

(今日の人権だより 第2302号 3/26)

反戦の波とう、派兵同意案採決を延期させる

完全撤回まで継続して闘争を確認

25日、国会は本会議を開いてイラク派兵同意案を処理する予定だったが、全国にわきあがった派兵反対の声におされ、派兵同意案処理を延期することにした。

採決を前に国会周辺は機動隊で埋まっていた。午前11時40分、人権・社会団体の代表と活動家約50人が戦争中断と派兵計画撤回を要求して、国会表門前で奇襲デモを展開、座り込みをはじめた。結局、警察によって排除された。

本会議が始まる午後2時が近づくと、集会参加者は急速にふくれあがり約1千人になった。1時40分ごろ、民主労総所属の組合員らは国会前配置された機動隊のバスにのぼって「イラク民衆を殺りく汚い戦争に派兵するとは何ごとか」と書かれた横幕を国会に向けて広げて、「派兵反対」のスローガンを叫んだ。

 2時ごろ、クラクションが議事堂前に鳴り響いた。民主タクシー労組連盟所属の組合員らがヨイド一帯で派兵反対のクラクション・デモを繰り広げた。修道女約50人も国会の正面で人間の鎖をつないだ。

 同時刻、大学生約30人が派兵同意案の本会議上程を阻止するため、国会本館後門へ駆けつけたが、機動隊に全員連行された。ある学生は機動隊バスで連行される間じゅう、赤く書かれた「NO WAR」のプラカードを振りつづけた。

 4時ごろ、派兵同意案の本会議上程が延期されたとの情報がもたらされた。23日から国会の前で剃髪ハンストをして来たハン・サンニョル牧師は、「毎日国会前の集会に参加する人々、行き過ぎながらごくろうさまと言ってくれる国会職員らに希望を見いだした。私たちの力が、今日の派兵同意案の国会上程を阻止した」と感激を現した。しかしハン牧師は「爆撃で足を切断したあるイラク少女の写真、イラク軍の捕虜になった息子の写真を見て泣き崩れた米兵の母の話は、この戦争がどれほどみにくいかを物語っている」と述べ、戦争中断に力を集めようと訴えた。

 しかし、派兵同意案が完全に撤回されたわけではなく、参加者らは今後の闘争日程を確認して解散した。

今後の戦争中断・派兵阻止行動は、26日〜28日の午後7時にソウル光化門でキャンドル集会、 29日午後3時に民衆大会、31日から派兵同意案が撤回されるまで徹夜座り込みを行う計画だ。また、民主労総は4月に反戦ゼネストも計画している。