第198号 2003年 2月 1日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2265号 1/29)

発電産業、黒字にも関わらず売却方針を強行

市民社会団体、売却の中断と再論議を要求

 発電産業の民営化が進行されていることに対して、市民社会団体が反対に乗り出した。民教協、全国農民会総連盟など50の市民社会団体は28日、大統領業務引継ぎ委員会前で緊急記者会見を開いて、「ナムドン発電(株)の売却中断と全国民的な再論議」を強く要求した。

これらの団体は「ナムドン発電が昨年1年間だけでも2400億ウォンの黒字を出した」と指摘し、「キム・デジュン政権の拙速な民営化政策によって、屈指の優良企業が捨て値で国内および海外の独占資本の手に渡っている」と非難した。

 民教協のソン・ホチョル教授は、「2000年に発生したカリフォルニアの電力供給停止事態は、発電産業の民営化が生みだした必然的な事態だった」とし、「そのような生々しい経験を目の当たりにしておきながら、民営化を強行する政権の民営化への固執は、少数独占資本に利益をもたらすだけだ」と強調した。カリフォルニアの電力危機を経験した後、米国の大部分の州は、電力産業の構造改革を中断するか、留保した状態にある。

 現在、産業資源部は昨年9月、「先経営権売却、後株式上場」の方式でナムドン発電(株)を売却することを決定したことによって、1月に入札提案書の受付を完了し、 2月中に優先交渉対象者を選定することにした。また来月発足する新政権も、ナムドン発電(株)売却を計画どおり推進する方針だという。これは「発電産業民営化日程の中断」などを明らかにしたノ・ムヒョン大統領当選者の当初の公約とは全面的に背反するものだ。

 この日、各団体は、「電力産業の構造改革は民主性と公共性の大原則の下に、汎国民的な世論収れん通じて再度決定されなければならない」と主張して、 「国民的な反発にもかかわらず、ナムドン発電所の売却を継続して強行するなら、強い闘争で阻止するだろう」と警告した。各団体はこうした内容の政策提案書を、大統領業務引継ぎ委員会の国民提案センターへ提出した。

 

(今日の人権だより 第2264号 1/28)

「人権委は民間人虐殺を職権で調査しろ」

朝鮮戦争前後の被害者遺族が集団で陳情

朝鮮戦争前後の民間人被虐殺者の遺族らが1月27日、国家人権委員会(国家人権委)に集団陳情を提出した。遺族らは「朝鮮戦争前後に米軍、韓国軍、警察及び右翼団体によって虐殺された民間人が約100万人にものぼるのに、政権は50年以上も真相調査のみならず、実態把握さえもまともにしていない」と、集団陳情の背景を明らかにした。

同日、国家人権委の前で開かれた記者会見で、「国会は2001年9月に発議された『朝鮮戦争前後の民間人虐殺真相究明および名誉回復などに関する法律案』をいまだに審議さえしていない」と、反倫理的な集団虐殺の真相究明に人権委が乗り出すよう促した。

「朝鮮戦争前後の民間人虐殺真相究明のための汎国民委員会」(虐殺究明委)のイ・チャンス政策企画室長は、「虐殺があったのは明白だが、どの国家機関も真相究明に関心がない。真相究明が人権じゅうりんの再発防止の第一歩なので、国家人権委が積極的に乗り出さなければならない」と強調した。また虐殺究明委と遺族らは、陳情されていない虐殺事件に対しても、人権侵害が明らかなので、国家人権委が職権で調査をするよう要求した。

 しかし、陳情された事件は、すべて公訴時効が過ぎた状態で、国家人権委が陳情された事件を却下するとの憂慮も出はじめている。これについてイ政策企画室長は、「虐殺事件がすでに公訴時効が成立していたとしても、国家人権委は集団虐殺のような反人道的な犯罪に対しては公訴時効を排除する国際人権条約を積極的に解釈して、真相調査をしなければならない」と指摘した。

 これに先立って国家人権委のキム・チャングック委員長は、2002年7月初め、虐殺究明委が主管した「全国遺族証言大会」で、「過去の重大な人権侵害で一番重要なことは真相を究明することだ」と述べながら、「国家人権委もこの問題に関して適切な時期に適切な方法で意見を表明する」と明らかにしたことがある。彼はまた、昨年12月の世界人権宣言記念日に、「大量虐殺犯罪の処罰と防止のための協約」(1950年)など、国際人権条約に見合うように、政権部署の努力を促しもした。

 この日に陳情された事件は36件で、1948年から51年9月までの明らかになった虐殺事件の一部で、虐殺究明委は今後、約1000人にのぼる被虐殺者らに関する陳情を継続して提出する計画だ。

 一方、同日午後、国家人権委は全体会議を開いて「ノ・ムヒョン政権が推進すべき10大人権課題」のうちの1つに、「反人道的犯罪に対する公訴時効排除」を採択した。

 

(今日の人権だより 第2263号 1/25)

スト権行使の範囲があまりにもせま過ぎる

損害賠償・仮差し押さえの足かせをはずせ

トゥサン(斗山)重工業の労働者、ペ・ダルホ氏の焼身自殺事件を契機にして争点化された「労働争議に対する損害賠償・仮差し押さえ」の問題点を論議するシンポジウムが開かれた。

 1月24日午後2時、国会図書館講堂では「民主社会のための弁護士会」(民弁)など51の労働・社会団体の主催で、「新種の労働弾圧、損賠・仮差し押さえによる労働基本権制約の問題点と改善方案」とのシンポが開かれた。同シンポでは損賠・仮差し押さえによるスト権制約を阻むため、関連法の改正が急がれるという点に意見の一致をみた。

 民主労総の調査によると、 2003年1月22日現在、ストに対する損害賠償・仮差し押さえ額が50事業場で2222億ウォンが超え、最近の6か月間だけでも12事業場で1千億ウォン近い損賠・仮差し押さえ請求が発生したことがわかった。

 これについて民主労総のパク・ガンウ政策局長は、「現行法が争議行為の要件と正当性を過度なほど厳格に解釈しており、労働者がストをすると、不法スト・業務妨害となってしまう」と分析した。パク局長は「裁判所は使用者が提出した書類だけで労組や労組員はもちろん、保証人にまで仮差し押さえを決定し、会社は仮差し押さえ解除を条件に労組脱退を強要している」とし、「仮差し押さえ・損賠が新種の労組弾圧の武器として悪用されている」と批判した。

 民弁のチョ・ヨンソン弁護士も「法的に争議行為の要件があまり限定されたことが問題」と指摘し、「争議行為の対象を社会的・経済的地位向上に関する紛争にまで拡大しなければならない」と主張した。また、「違法行為だとしても集団的意思決定に対して労働者個人に損害賠償責任を問うことは不当だ」と主張した。