第189号 2002年 11月 16日


韓 国 人 権 ニュース

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(今日の人権だより 第2214号 11/12)

国家保安法・保安観察法などを廃止しろ

捜査過程での弁護士の立ち会い保障・裁定申請制拡大・特検制常設化など

いわゆる「国民の政府」の5年間、国家保安法など代表的な反人権悪法は既得権層の擁護のもとで威力をふるいながら生き残った。大統領選挙を前に、長期の課題である旧時代的悪法の廃止と、今後一層整備されるべき改革立法が同時に論議された。「民主社会のための弁護士の集い」(チェ・ビョンモ会長)は11日、ソウルのプレスセンターで「悪法改廃・改革立法シンポジウム」を開いて20分野、約100の法律の制・改正および廃止を提案した。そのうち、最近起こった検察による被疑者の拷問致死事件で、特に改正が切実に要求されている刑事手続き関連法とチョンソン保護監護所の収容者によるハンストで問題点が再照明された社会保護法、そして代表的な反民主悪法である国家保安法と保安観察法に関する内容を紹介する。

刑事手続き関連法

 キム・ガッペ弁護士は捜査機関の過酷行為根絶の方案として、「裁判所は自白の証拠能力を制限し、刑事訴訟法を改正して被疑者審問の時、弁護人の立ち会い権を必ず取り入れなければならない」と主張した。あわせて、貧困層のために捜査段階から国選弁護人を選任できるようにしなければならない、と付け加えた。またキム弁護士は「検察の起訴独占をけん制するため、裁定申請の対象を拡大しなければならない」と主張した。裁定申請制度は検事の不起訴処分がある場合、裁判所にこの処分の妥当性を判断するよう要請する制度で、現在は公務員の職権乱用に関する罪に対象が限定されている。

 キム弁護士は「国家による反人道的犯罪に対する公訴時效を排除するためには、別途の立法が必要だ」と刑事訴訟法改正の必要性を力説した。これ以外にも、検察による不法行為や権力型不正疑惑を徹底的に捜査するためには、常設的な特別検事制を導入すべきだと主張した。

一方、キム弁護士は「社会保護法に導入した保護監護処分制度は、常習犯への社会復帰の手段ではなく、最初は国家権力の政治目的のための抑圧手段として準備された」と指摘した。社会保護法は1980年の国家保衛立法会議で、三清教育隊の問題点を合法化する法的根拠にするため制定された。さらにキム弁護士は、「実質的に被監護者に対する処遇は行刑法の規定に基づいており、二重処罰禁止の原則に反する」するのみならず、「裁判所ではなく社会保護委員会で被監護者への仮出所および取り消しなどを決めている点も違憲的」と述べながら、保護監護制度は廃止されなければならないと主張した。

国家保安法

 ペク・スンホン弁護士は「国家保安法は政権に批判的な勢力を抑圧する政権安保に利用されたし、思想や表現を捜査・処罰できる根拠を提供して国民の基本権を侵害している」と国家保安法の廃止を主張した。そして「国家保安法は韓国国民に適用される法律であり統制装置」」と述べながら、「南北対じ状況や北朝鮮の類似規定を理由にして国家保安法を正当化することはできない」と釘をさした。また法条項の恣意(しい)的解釈を防止することで、国家保安法の乱用を阻めるとの主張に対しても、根本的に罪刑法定主義に反する法律の解釈に制限を加えるため、数語を挿入しても、それの恣意(しい)的乱用を阻むことはできないと反論した。

保安観察法

 保安観察法は国家保安法などに違反して刑期が合計3年以上になる思想犯のうち、法務部長官が刑罰執行後にも相変らず再犯の危険性があると判断する者に保安観察処分を課すための法律だ。保安観察処分対象者は人的事項を、被保安観察者は人的事項、旅行、主要活動および人々との出会いなど、私生活全般を随時届け出なければならない。保安観察処分の期間は2年で無制限の更新が可能だ。

 これについてペク・スンホン弁護士は「思想犯に対する恒久的統制と内心矯正を目的とする点から、思想・良心の自由という基本権の本質的内容を侵害している」と批判した。このほかにも、△行政庁が保安観察処分の是非を決めることで正当な裁判を受ける権利に反し、△すでに処罰された犯罪に対する二重処罰の性格を持ち、△無制限の更新が可能のうえ広範な内容の申告義務を課し、△これを行わないと刑事処罰すると規定して罪刑法定主義に違反するとともに、過剰禁止原則にも反する――などの問題点を指摘し、「保安観察法は当然廃止されなければならない」と主張した。

 

(中央日報 11/12)

小学生「チャット」の後に自殺

背景に過剰な教育熱の存在

小学生がインターネットのチャットサイトで自殺を暗示する内容の対話を交わした後、自殺した。8日午前9時、忠清南道チョナン市のHマンションで、チョン(11、S小学校5年生)某君が自宅のベランダのガス配管にナイロンひもをかけて首をつって自殺しているのをチョン君の父親(40)が発見し、警察に届け出た。

警察の調査結果、チョン君は先月28日、自宅で、同じクラスの友人のK(11)さんとインターネットチャットをしながら、「自殺の道具は準備できた」、「大声で叫ぶから出てみて」などの対話を交わしたことがわかった。

警察は、一人の息子のチョン君がチャットをする際「不幸」というIDを使っていたり、最近日記帳に「息苦しい人生」、「息苦しい社会」など、悲観的な単語と文書を残していたりした点などを勘案し、自ら命を絶ったものとみている。

  最近、多くの小学生が過度な学校外教育にさいなまれている。勉強のストレスで悩んだ末に自ら命を絶った8日の自殺は、もはや学校外教育の過熱はソウル江南(カンナム)の一部だけの問題ではなくなっている。

 ◇5つの塾は基本=小学校4学年の娘に、3種類の塾に通わせているイ氏(37、女性ソウル江南区)は最近、学校の保護者会に行って、ショックを受けたという。教師の「子供をいくつ塾に通わせているか?」との質問に、大部分の両親が「5、6こ」と回答したから。「休みには7、8に増える」と答えた両親もいた。

 ◇予習熱気=韓国教育開発院が最近ソウルの小学校5・6年生1324人を調査した結果、85%が1つ以上の校外授業を受けており、翌年の予習を始めている生徒も38%を占めた。塾ごとに先行学習競争が激しくなり、小学校5、6年生に中学3年の過程を教えるなど、学習商品を、先を争って提供している。

  ソウル大学のペク・スングン教育学科教授は、「過度な塾教育は自立的学習意欲を押さえ、むしろ副作用が大きい。生徒の能力と水準にふさわしい補完レベルの課外の方が、学習効果も高い」と述べた。