第185号 2002年 10月 19日


韓 国 人 権 ニュース

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 (今日の人権だより 第2195号 10/16)

「国家暴力と人権侵害真相究明機構」の設立を勧告

不審死委、対国民報告会で国家がなすべき措置51項目発表

不審死真相究明委員会(ハン・サンボム委員長、不審死委)は15日、約2年間の活動に関する対国民報告会を開いて、継続的な真相究明のため「国家暴力と人権侵害真相究明のための機構」を設立しなければならないと勧告した。

 不審死委は「この機構は不審死事件のみならず、拷問及び過酷行為、不法投獄、失踪、政治テロなど、韓国政府が樹立されて以来ほしいままにされた人権侵害の総体的な実状を究明するために広範な調査を行わなければならない」と主張した。また、「既存の国家機関か制約のない独立的な機関として、資料への接近と収集、関連者の召喚などができる十分な調査権限を持たなければならない」と強調した。この外にも、不審死委の不十分な権限と短い調査期間のために充分な調査ができなかった事件を追加調査しなければならないと主張した。

 ハン・サンボム委員長(東国大教授)ら、この日の報告会参加者らは、委員会の活動は終わったのではなく、法改正を通じて権限が強化され、そのまま調査活動が継続されなければならないことを力説した。ハン委員長は、「不審死の当事者らは暴政と反人倫的な犯罪の最大の被害者であり、民主化闘争の殉教者」と述べながら、真相究明作業の意義を強調した。また、「50年前の反民特委活動が反民主、反民族勢力を処断できなかったように、不審死委の活動が中断されたら、勝ち取った民主化の成果も反撃にあう不幸を招くだろう」と警告した。

 不審死真相究明に関する特別法(不審死法)は、遺族による422日間の国会前テントろう城の結果、2000年7月に公布された。不審死委は受け付けた申請事件以外にも三清教育隊、人革党事件、獄死事件、行方不明者などの職権調査を決定して、これまで83件の調査をした。

 不審死委が調査した参考人は6536人で、11人に同行命令が出されたが、チョン・ドゥファン元大統領ら7人はこれを拒否し過料が課された。83件中不審死と認定された事件は19件で、棄却事件は33件、真相究明不能事件は30件にのぼる。

 真相究明不能事件と関連して不審死委のアン・ビョンウック委員は、その原因として、△軍の機務司と民間の安全企画部(現国情院)の文書非公開、△核心的な事件関連者の証言拒否、△調査期間の不足、△最短5年から最長31年が経過した事件のため手がかりと関連資料が隠滅された点、△初動捜査の未備と隠ぺい、△調査権限の未備と人力不足――などをあげた。この解決策としてある委員は、△調査権限の強化と委員会の準常設機構化、△資料調査権の強化、△調査官の養成、△内部告発者の保護――など制度改善が必要だと指摘した。

<不審死委の主要勧告事項>

継続的な真相究明:「国家暴力と人権侵害真相究明のための機構」設立、公安機関の文書に対する政府記録保存所保管と公開に関する法令作り

正義実現:国家機関の謝罪と加害者および責任者処罰、人権侵害犯罪の公訴時効排除立法、国際刑事裁判所規定の批准

被害補償:違法な公権力行使で被害をこうむった不審死遺族全員に国家賠償次元の補償

捜査:令状の審査制拡大、起訴前の拘束短縮、弁護人の助力機会保障、自白の証拠能力厳格化

刑務所:良心と思想に基づく収容者差別廃止、保安処分制度廃止、執筆と書信検閲の制限法制化、懲罰関連法の人権侵害性の最小化

軍:死亡事件に限り軍施設への遺族の接近保障、死亡事件の専門調査委員会の常設化、軍検察と憲兵など独立性保障、代替服務制導入、全軍の人権教育必須化

その他:国家保安法の改廃、順法誓約制の廃止、学生と公務員への人権教育、国家犯罪の教科書収録、「犠牲者追慕の日」制定と国家暴力記念館設立

 

(今日の人権だより 第2195号 10/15)

集会申告制の主旨喪失、集会統制に血まなこ

テジョンで、テントを立てれば警告状・星条旗の使用に出頭要求

 警察が集会申告制の主旨とは異なり、ことあるごとに申告内容に文句をつけて集会・デモの自由を窒息させているとの批判がテジョン地域の社会団体から強く提起されている。

「全国民特委」テジョン忠南のアン・ウンチァン本部長、パク・フィイン事務局長、テジョン忠南連合のキム・ビョンス事務局長らは、最近警察から再三の出頭要求を受けた。9月7日にテジョン駅から道庁までデモ行進した「米軍装甲車女子中学生殺人事件」糾弾集会の時、申告にない星条旗、棺車などを使い、申告内容とは異なり二車線を使って行進したとの理由だ。

 また、忠清地域露天商連合会(忠清露連)は9月12日、テジョン東部警察から警告状を受けとった。忠清露連所属の露天商らが9月9日、テジョン駅広場で米軍装甲車女子中学生れき殺事件の署名とカンパ運動をしながら、日陰を作るテントを立てたことが問題になったのだ。警察は警告状で「(忠清露連が)違法である事実を知りながら14時ごろ日よけのテントを立てた」とし、「今後、違法事例が発生したときには放置せずに司法処理する」と脅迫した。

これに抗議するため忠清露連が14日から東部警察署前で集会をする集会申告を出すと、警察署側はそこが住居地域との理由で、14日の集会開始の直前△スローガン唱和の禁止△拡声器使用禁止などの集会制限を通告した。集会主催側が「音量を下げる」と譲歩しても、警察側は無条件でだめだとして、「これを破れば明日からは集会禁止」とも発言したという。

これについて「テジョン良心囚後援会」のイム・ナリ氏は、「警察は何が何でも法律を悪用して集会を規制しようと血眼がなっている」と批判した。昨年最高裁判所は、「警察が申告と異なる方法のデモを阻止できるのは、そのデモの方法が公共の安ねい秩序を害する場合に限られる」と、申告内容と異なるからといって集会・デモを阻止するのは違法だと判決を下した。

イム氏は、「集会に使う物品の申告を必ずしなければならないわけでもなく、申告範囲も柔軟に解釈することが充分に可能だが、申告しない物品を問題にするのは理解できない」と述べた。また9月7日の集会時の車線使用問題に対しても、「主催者側が二車線で申告しようとしたが、警察側が『それでは集会申告を受け付けられない』『当日調整しよう』といったので、いったん一車線で申告した」と述べながら、「集会当日には、デモ区域を管轄する中部警察署の情報課から二車線を利用して早く行きなさいと言ったりした」と明らかにした。

これと関連して、民主労総法律院のクォン・ドゥソップ弁護士は、「集会方法が申告内容から著しく逸脱しないなら現行法に違反しない。申告内容とは異なるとして出頭を要求することは集会を統制するための圧力」だと指摘した。また「集会申告制というのは、警察当局が許可のいかんを決めるのではなく、そんな集会が開かれることを警察に知らせて、デモを保護し交通秩序維持をするため」と述べながら、警察の恣(し)意的執行を防止する装置を準備するのが至急の課題だと強調した。