第183号 2002年 10月 5日


韓 国 人 権 ニュース

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(韓国外国人労働者対策協議会 9/28)

韓国とアジアの諸団体が「移住労働者人権平和宣言」を発表

人権を守るキャンペーン発足式で

韓国の「外国人移住労動者強制追放反対・研修制度撤廃及び人権保障のための共同対策委員会」は9月28日ソウルで、外国人労働者の人権保障のための「人権を守るキャンペーン」発足式を開き活動を始めた。アジア10か国の20団体と韓国の166外国人労働者関連団体(前述の共同対策委員会)は、同日「アジア移住労働者人権平和宣言」(下記)を発表した。

アジア移住労動者人権平和宣言文(要旨)

アジア民衆は、多民族、多文化社会の中で、共生の摂理を体得してきた。しかし、近世に入り植民地支配と戦争、経済開発と環境破壊などにより、多くの人々の生活が根を絶たれながら、多民族共生の多文化社会のかわりに、搾取と抑圧、憎悪と分裂そして排他的民族主義と変形したファシズム社会を経験している。アジア民衆は植民地支配と帝国主義に対抗し、独裁政治と軍事文化に対抗して民主主義と人権を回復するために闘争した。人権と民主主義を実現するための闘いの中で、現在多くのアジア民衆が、平和と人権の大切さと不可侵性を痛感している。

今アジアは急速な変化の時期を経験している。特に、新自由主義世界化の波の中で深まる各国の経済的不均等は、より良い生活を求めて農村から都市へ、国内から海外へ移動する移住民の列に合流させている。しかし、彼らが移住労動する社会では、正当で人間的な待遇を受けるよりは、ほとんど安い労動力を提供する生産道具程度としてだけ扱われているのは否定できない現実だ。経済危機や戦争でも発生すれば、まちがいなく用途廃棄されたお下がりの扱いを受けるか、露骨な敵がい心と嫌悪の対象に転落する。深刻な人種差別、外国人嫌悪及び人権侵害の事例が続出している。

90年代後半のアジア経済危機の時、外国人移住労動者が大規模に追放されたが、最近、アジア各国で進行している大規模な追放事態は、その過程で深刻な人権侵害を引き起こす非常に憂慮される事態だ。特に現在、韓国で働いている26万人の外国人移住労動者も、来年3月になれば、こうした境遇に置かれる運命にある。

普段は便法的に使い、必要がなくなれば、強力な取り締まりと強制追放を繰り返す卑劣な二重政策が、これ以上容認されてはならない。人種と国籍、文化と宗教の差をこえ、1つになるアジアを旗印にした第14回プサン(釜山)アジア大会開幕日に際して、平和を愛し人間の尊厳を重視するすべてのアジア民衆の念願をもとに、ここに、韓国の「外国人移住労動者強制追放反対・研修制度撤廃及び人権保障のための共同対策委員会」に参加した166の民間団体とアジア各国の民間団体が共同で、「アジア移住労動者人権平和宣言」を発表することになった。

1.アジア各国は、現在各国内で働いている不法滞在、超過滞在(未登録)移住労動者を強制追放するのではなく、彼らを赦免、合法化し、合法的滞在資格または労動許可を付与して、働けるようにしなければならない。

1.韓国と日本などで実施している産業技術研修制度のような便法的な外国人労動者制度は、ただちに撤廃されなければならない。

1.アジア各国は、1990年国連総会で採択された「すべての移住労動者とその家族の権利保護のための国際条約」をすみやかに批准して、移住労動者と関連する普遍的基準を忠実に実践しなければならない。

 1.移住民、難民を絶えず再生産するすべての戦争は、今すぐ中止されなければならない。朝鮮半島、中東を含むアジアの平和が保障されなければならない。また各国の経済的不均等を深化させ移住労動を煽る新自由主義世界化政策は、全面的に中断されなければならない。

 1.アジア各国の民間団体は、移住労動者の人権保障のために、国内外の連帯と協力をさらに増進させることを誓いながら、各国の社会各界各層に対して、多民族が共生する平和な多文化社会を実現するために、多様な努力と実践を促し求める。

 

(東亜日報 10/3)

北朝鮮への工作員団体「正当な補償」を要求

9月29日に街頭デモを繰り広げた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に送り込まれていた元工作員で組織された「HID北朝鮮派遣工作特殊任務雪岳同志会」は2日、記者会見を行い△元北朝鮮派遣工作員の実態把握のため真相調査委員会を設置し△元北朝鮮派遣工作員を国家有功者に準じて待遇し△拘束メンバーの釈放などを行なうこと――などを強く求めた。

「軍番なき軍人」「影の戦士」として知られた元工作員らに対する政府の補償方針が決まり存在は認められたが、彼らの要求への政府の対応次第では火種が再燃する可能性が残っている。

 ▲北朝鮮派遣工作員の実態 北朝鮮派遣工作員は、要人暗殺と情報収集などの任務を帯びて北朝鮮に派遣されていた武装スパイ要員のことを言う。これまでに工作員の中で行方不明が確認されたのは7726人で、未確認行方不明者と生存者を合わせれば、その数は1万人余りに達するものと推定される。

 生存している元工作員で組織された団体は7つあり、会員は計2000人余りとみられている。しかし、2つ以上の団体に複数加入した会員や、訓練途中で脱落した人も一部含まれているため、正確な人数は把握が難しい状況だ。

 ▲なぜ街頭に出たか 「雪岳同志会」は、80年代から最近までに北朝鮮への派遣訓練を受けた20代後半から40代初めまでの「若い要員」中心に組織されている。この団体の20〜40代の要員らは、政府の勧誘を受けて数年間「地獄の訓練」だけを受けて、北朝鮮には派遣されないまま社会に復帰した。彼らは政府が北朝鮮派遣工作員の報償金を北朝鮮に派遣された回数と服務期間などを基準に支給したことに反発し街頭に出た。政府は、元工作員らに2000〜6000万ウォンの報償金を与える方針だが、雪岳同志会の20〜40代の会員の場合、北朝鮮に派遣されなかったとして報償金が少なく支給され怒りを爆発させた。

▲「人生を返してくれ」 北朝鮮派遣工作員は3〜5年の長期契約方式で採用される。政府は、彼らを採用する当時、工作員として活動した後は、軍人や警察官に特別採用すると約束した。しかし、特別採用されたのはごく少数に終わり、大半は契約期間が終わったあと失業者に転落した。訓練期間中にも、か酷な訓練を受けながらも正当に待遇されなかったことが、彼らの不満を一段とつのらせた。

83年から4年間、工作員訓練を受けたチョン某氏(43)は、「訓練過程で人間性が破壊され、いまだに社会に適応できずにいる。自分を利用だけして社会に投げ捨てた政府は自分たちの人生を補償すべきだ」と話した。雪岳同志会のク・ホンフェ対外協力局長(36)は、「われわれが求めているのは名誉回復であってカネでない。政府がわれわれの要求を受け入れてくれなければ、国から習ったあらゆる手段を使って戦う」と述べた。