第171号 2002年 6月 29日 


韓 国 人 権 ニュース

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 (今日の人権だより 6/27)

米軍、謝罪しろとの要求に放水で返答

米軍装甲車による女子中学生死亡事件、第1回汎国民大会開催

26日午後4時、ウィジョンブ(議政府)市の駐韓米軍第2師団表門の前で、最近発生した米軍装甲車による女子中生死亡事件の真相究明及び責任者処罰を要求する第1次汎国民大会が開かれた。この日集会には自統協・全国連合・民主労動党など社会団体の会員と大学生約500人が参加した。

参加者らは「韓・米当局が今回の惨事を巨額のお金でうやむやにしようとしている」と非難した。「米軍装甲車による女子中学生、故シン・ヒョスン、シム・ミソンさん殺人事件汎国民対策委員会」(汎国民対策委)のキム・ジョンイル共同執行委員長は、「韓・米当局は2家族に、それぞれ4億ウォンを超える金をあたえるとして、これ以上この事件を問題視しないようにと遺族らに要求している」と述べた。

続いて集会参加者らは、△ブッシュ大統領と駐韓米軍司令官の公開謝罪△遺族と社会団体が参加する共同真相調査団構成△事件関連者への韓国の裁判権行使を―韓米当局に要求した。

さる19日、韓米当局は合同調査結果を発表したが、事件発生当時△反対側車道を戦車が通り過ぎたかどうか、△2人の女子中学生を事件の直前に見たかどうか――などに対して何度も発言が変わり、遺族らは調査結果を信用していない。

集会後の午後6時ごろ、汎国民対策委の代表団は米第2師団へ抗議書簡を伝逹しようとしたが、米軍側はこれを拒否した。この時から米軍及び警察と集会参加者の間で激しいもみあいが繰り広げられ、米軍側は撮影中の「民衆の声」のイ・ジョンミ、ハン・ユジン記者を連行し、午後7時10分ごろには集会参加者らに高圧放水までした。このために取材中の記者らのカメラなど機材が壊れた。また米軍に連行された2人の記者は、ウィジョンブ警察署へ移送された。

一方、遺族らと汎国民対策委は27日、米第2師団長、工兵旅団長ら6人の米軍関係者を、今回の死亡事件と関連してウィジョンブ支庁に刑事訴状を提出する。また汎国民対策委は、「今回の事件に対する裁判管轄権をあたえることを駐韓米軍側に要求するよう、法務部長官に求める」と明らかにした。

*これまで人権運動サランバン発行の日刊消息誌を「人権消息」と訳してきましたが、今後は「今日の人権だより」とします。

 

(汎国民対策委員会 6/26)

駐韓米軍第2師団長に送る抗議書簡(抄)

さる6月13日午前10時40分ごろ、京畿道揚州郡クァンチョク面ヒョチョン里前の県道で、駐韓米軍第2師団所属の装甲車が、この村に住んでいる女子中学生の故シン・ヒョスン、シム・ミソンを轢(ひ)き、無惨にも死亡させた。

われわれは、この事故が運転手個人の過失で偶然に発生した事故とは考えない。この事故は米軍側が平素から、ひたすらに米軍車両の安全だけを優先し、韓国国民らの生命などは眼中にない、韓国国民に対するごう慢な態度によって起こったのである。これは事故が起こった後、米軍側が見せた態度にも明白に現われている。

米軍側は事故翌日の14日、現場の調査をすると言いながら、すでに暗くなった午後8時に、それも30分前に遺族に知らせてきたてた。また、事故当時の情況を全然把握していない状態で、「運転手は規定にしたがい正しく運行した」との言葉を繰り返して、過ちを認めなかった。

しかし、今回の事件は「事故車両が、学生らが充分に見える距離を低速で運行したのに、本当に女学生らが見えずに事故が起こったのか」「どうして専任搭乗者は運転兵に停止命令をしなかったのか」「キャタピラー車が舗装されていない土の歩道にはみ出した跡があり、死体の背中にも土がついたキャタピラー跡があるのに、舗装道路を直進運行したというのは事実か」など幾多の疑問点が提起されている。

米軍側は19日、いわゆる韓米合同調査結果のブリーフィングでも、このような疑問点に誠意をもって臨むどころか、おざなりの返答で一貫し、この事件を急いで終結させようとした。

米軍側は6月15日、葬儀後に遺族と社会団体の代表らとの師団長面談を約束しておきながら、いざ葬儀が終わると「面談を約束していない」と前言をひるがえした。これは葬儀を早く終わらせるための術策として、葬儀後に面談すると約束したとしか理解できない。

米軍側は19日のブリーフィングで、この事件への非難世論を意識し、米第2師団長が家族に謝罪するとし、今回の事件の責任は、運転手だけではなく無理な訓練を指示した指揮体系にあることを認めた。ところが、責任者の処罰に対しては答弁を回避して、遺家族及び記者らの質問になると、一方的にブリーフィングを終わらせ、主要なマスコミの取材を不可能にさせるなど、事件の真相を究明する機会を基本的に封鎖した。

また米軍側は、運転兵はもちろん、関連の責任者全員を司法処理すべきなのに、運転兵の過失のみを認めるだけで、関連責任者の処罰に対しては一言半句も言及していない。

米軍側は韓国の司法当局が起訴しなかったと弁明しながら、責任者に対する処罰に関してどのような立場も明らかにしていない。これは米軍側が今回の事件を、心から反省し解決しようとするよりは、ひたすら非難世論を免れる工夫だけをしていることを如実に示すものだ。

われわれは米軍側のこのようなあつかましい行動に、血が逆流する怒りを禁じえない。これは犠牲になった女子中学生らを二度殺すことにほかならず、われわれ国民を愚ろうし、遺族らの胸に釘を打ち込む犯罪行為にほかならない。

われわれは、6月19日に米軍側が発表した韓米合同調査結果は、遺族らやわれわれ国民の疑問点を解消し、不安を払拭するにはあまりにも不足だと判断する。

米軍側が死んだ女子中学生らの魂と遺族の痛みを少しでもなぐさめ、われわれ国民の怒りを鎮めるためには、次の要求事項を早急に行うべきである。

−われわれの要求−

1.米第2師団長はもちろん、駐韓米軍司令官と駐韓米大使は、韓国の公式的な主要言論媒体を通じて、遺族と韓国国民に公開謝罪しろ!

2.正確な事件の真相を究明するために遺族、社会団体が参加する真相調査団に参加しろ!

3.被疑者(運転兵をはじめ指揮責任者)を韓国司法当局で捜査を受けるようにしろ!

4.早急に遺族に賠償しろ!

5.今回の事故に対する謝罪の意味で、事故現場に追慕碑を建立しろ!

6.再発防止のために、ヒョチョン里の道路を通過する訓練を禁止し、訓練場を閉鎖しろ!

2002年6月26日 

米軍装甲車による女子中学生、故シン・ヒョスン、シム・ミソンさん殺人事件汎国民対策委員会