第165号 2002年 4月 27日 


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(人権消息 第2076号 4/20)

政府、「集会参加の外国人に対して強制出国措置」

移住労働者には表現の自由もない

移住労働者の「合法化戦取決意大会」が21日に予定されていたが、政府はこの集会に参加する「不法」滞在移住労働者全員を取り締まり、強制出国させるとの方針で衝撃を与えている。

 法務部滞在審査科のイ・ドンフィ事務官は19日、「不法滞在状態の外国人が『合法化を保障しろ』と主張する集会に参加してはならない。21日の集会に参加しようとする不法滞在者らに帰宅を誘導するが、それでも参加するなら取り締まり、強制退去させる」と明らかにした。また、イ事務官は「外国人には政府の政策を変えろと主張する権利がない」と付け加えた。

 平等労組移住労働者支部と移住女性人権連帯は、現在法務部が実施している「不法滞在外国人自主申告」と関連して21日午後2時、ソウルのチョンミョ公園で「不法滞在一斉登録拒否と取り締まり・追放反対、合法化戦取のための決意大会」を開く予定だった。

 一方、政府の集会参加外国人に対する集中取り締まり方針は、出入国管理所を通じても再度確認された。19日午後に出入国管理所を訪問した平等労組のイ・ユンジュ移住労働者支部長は、「国政院・法務部・警察は強硬対応するので、集会そのものが開けないだろう」との言葉を出入国管理所から聞いたという。また出入国管理所側は、「参加が予想される主要な不法滞在外国人の身上を把握している」とも述べたという。

これに関してイ・ユンジュ支部長は、「移住労働者らの表現の自由さえ源泉封鎖するということか」と強く批判した。アンサン外国人労働者センターのパク・チョヌン牧師は、「外国人も自分が感じる不当さに対して主張する権利があるのに、不法滞在移住労働者は全員が口をつぐんでいなければならないという論理」と述べながらあきれた。移住労働者のカイル(仮名)氏は、「私たちが集会へ行くからといって弾圧する。では集会へ行かないなら韓国政府は抑圧しないのか。私たちがじっとしていればもう抑圧しないのか」と憤りを吐き出した。

カイル氏は「工場で叱られながら韓国語を学び、仕事を学んだ。人間らしい待遇を受けられなくても、熱心に働いたのに、どうして私たちを合法化しないで1年以内に追い出そうとするのか。私たちは間違ったことをしていない」と述べながら、法務部の「自主申告期間設定」に対する不満と集会に参加する理由を説明した。

 法務部は3月25日から5月25日までを「不法滞在外国人の自主申告期間」と設定し、移住労働者が本人の写真と工場の住所などが記載された身元記録、来年5月25日以前の出国日付が記載された航空チケット、雇用主の離脱防止覚書きなどを提出すれば、最長1年の出国準備期間をあたえると明らかにし、現在これを施行中だ。

 しかし法務部は、1年後にどうなるかを提示しておらず、「不法」滞在移住労働者への根本的な対策をたてることなく、彼らの身元を把握して、1年内に全員を追放しようとしているとの批判を受けている。21日の移住労働者集会も、このような判断の下に準備されたものだ。

(人権消息 第2080号 4/26)

順法誓約への合憲決定で波紋

25日、憲法裁判所(憲裁、キム・ギョンイル主審)は、順法誓約制度を規定した仮釈放審査などに関する規則第14条(仮釈放規則)に7対2で合憲決定を下し波紋が広がっている。

順法誓約制度は、長期囚らに対する思想転向制度にかえて98年8月15日に初めて実施された。現仮釈放規則は、国家保安法(国保法)違反者、集会とデモに関する法律(集示法)違反者らに仮釈放の前に順法誓約書を提出するとの内容で、その年の10月に作られた。人権団体は順法誓約制が、個人の思想と信念を強制的に表明させる思想転向制度と何ら変わらないと廃止を主張して来た。

順法誓約は命令ではない? しかし憲裁は「順法誓約は単純な憲法的義務の確認・誓約にすぎない」「仮釈放は受刑者に与える恩恵的措置であり、受刑者に与えられる権利ではない」と強調した。また仮釈放規則は受刑者に順法誓約を命令するものではなく、受刑者は「恩恵を自らあきらめ、勧告を拒否することで…自身の良心を維持、保存することができる」と判断した。

憲裁は続けて、「順法誓約書がいわゆる時局事犯にだけ差別的に適用されている」との指摘に関して、「南北対決状況で、北朝鮮は依然として対南革命戦略を追求し、大韓民国の存立を脅かしている」と差別を合理化した。時局事犯に「国法秩序順守の確認手続き」をへるようにすることは、北朝鮮の対南革命戦略を防御する政策手段に適合しているというのが憲裁の論理だ。

このような多数意見に対して、キム・ヒョジョン判事らは、「仮釈放規則は良心の自由を侵害しており違憲」との少数意見を出した。キム判事らは「自由民主主義体制のもとでは、たとえそういう(暴力的な国家転覆を試みる)者らの『行為』を法的に処罰することはできても、彼らにとって…自分の信念とは異なる大韓民国の法の順法意思を強要したり、告白させたりすることがあってはならない」と述べて多数意見に反論した。

失望させ、また危険な決定 この日の憲裁の決定に対して人権団体は非難の声を高めた。民家協のソン・ソヨン幹事は、「実效性が疑われる順法誓約書に対して憲裁が、再度手を差し伸べたのは、あまりにも失望的で危険な決定」と評した。国際アムネスティ韓国支部のイ・ジュヨン氏は、「基本的に順法誓約は、個人の思想を検証する手続きにほかならない」と憲裁の論理に反ばくした。人権運動サランバンは声明で「人間の内面に干渉して統制すべきとの抑圧的な反人権制度を擁護するのに憲法裁判所が全身を投げ出した」と合憲決定を糾弾した。

今回の憲法判断請求を代理したキム・スンギョ弁護士は「憲裁の決定は、南北関係を根拠として差別を合理化した冷戦的思考に基づいている」と批判した。キム弁護士は続けて、「百歩ゆずってこれを認めるとして、憲裁は順法誓約制度が、なぜ(国保法違反者ではない)集示法違反者にまで拡大適用されなければならないのかを明らかにしなければならない」と批判した。

 

(人権センター 4/23)

韓統連対策委、結成1周年のつどい開く

「韓統連の名誉回復と韓国への無条件自由往来のための対策委員会」(以下、対策委員会)の「結成1周年の集い」が20日、東京・文京区民センターで、開かれた。

韓国・対策委員会のメンバーも迎えて開かれた集いでは、昨年の署名運動の成果をさらに発展させ、目的を実現するために、8月ごろハンギョレ新聞に意見広告を掲載することにした。意見広告は日韓の両対策委員会が主導し、賛同者の名前を掲載する予定。

翌21日に開かれた「韓日民衆連帯の夕べ」(大阪・たかつガーデン、韓統連大阪主催)では韓国・対策委員会のメンバーが講演した。意見広告の問い合わせは電話03-3292-0671対策委員会(韓統連)まで。

 

お知らせ 次号は5月11日(土)に発刊します