第162号 2002年 4月 6日 


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(民主労総教育宣伝室 4/2)

<報道資料>発電ストライキが残したもの

 先月25日、民営化の撤回を要求して始まった発電労組ストは37日目の2日午後、民主労総の連帯ゼネストが始まる直前に妥結された。民主労総は、4月2日午後からの第2次ゼネストを留保した。「散開・電撃闘争」(職場を離脱し、旅館などに分散して弾圧を回避し、インターネットなどを使って奇襲的に集合して闘争する)を展開した発電労組員らも、3日からストを解除して業務に復帰することにした。その後、民主労総指導部に対して、政府との暫定合意を批判する声が高まり、指導部の総辞職の事態に立ち至ったが、国家基幹産業民営化反対の国民世論が広範に形成され、弾圧をはねのけた点で、一定の勝利と評価できよう。民主労総の報道資料を抄訳紹介する。(訳者注)

第1に、今回のストライキが残した1番重要な点は、発電所売却を含めた鉄道・ガスなど基幹産業民営化をめぐる活発な討論と国民的合意の課題を提起したことだ。

〇政府は発電産業民営化関連法が、与野党合意で国会を通過したことで国民的同意を得たとしたが、各界各層はもちろん、国民の多数は考えが違った。ハンギルリサーチが世論調査したところによると、国民の81%が発電所を売却するのに反対し、86%が国民的合意を経なければならないと考えていることがわかった。

○基幹産業民営化に関する十分な討論と公論化必要性が提起されたように、この課題を正しく解決することが、今回のようなストライキを再発させない道である。同時に、発電ストを労動問題としてだけ認識せず、国民生活と国の経済の重要な問題だと判断した多数の知識人、元老、社会団体、文化芸術人などの連帯も貴重な成果である。これを足場にした真の国民的討論をして行かなければならないという課題が、韓国社会に課せられたといえよう。

第2に、既存の労政関係、労動界内部の地形に変化の要素が現われ、これはこれからもっと加速化するものと見られる。

○民主労総は2月25日、公共3社のストが起こると、26日に100の事業場10万人規模の第1次連帯ゼネストを決行した。また、鉄道・ガスと異なり、発電ストが長期化すると散開・電撃スト中の組合員の宿所提供運動、募金運動を始め、週3−4回の大規模集会はもちろん、4月2日にゼネストを宣言するなど総力で支援した。この過程で韓国労総所属のガス公社労組が上級団体を民主労総に変えたし、鉄道労組も組合員総会を経て上級団体変更を推進することにするなど、闘争による組職強化の成果を収めた。4月2日に予定された民主労総のゼネストと連係して鉄道、ガス労組が第2次連帯ゼネストを決議したりした。

○このような労動界の地形変化の動きは、政府をひどく緊張させて強硬対応に出るようにした要因になったが、民主労総の4・2ゼネストが予想を大きく越えて大規模に組職され、強硬対応に対する世論が悪化し、対話を通じた早期解決へと旋回した。

○政府は以前から、大統領が「過激な労動運動」はいけないとか、労組が民営化をこれ以上交渉対象にしないことにしたとしながら、民主労総の運動を阻もうとしていた。しかし、すでに明らかなように、労動界の軸を形成した民主労総の排除戦略は、社会的に大きい代価を払うようになるというのが、37日間の公共ストライキ過程で得なければならない教訓だ。

第3に、発電ストライキ過程で金属中心の第1次連帯ゼネスト、4・2に予定された14万規模のゼネスト準備は、労動運動の歴史を新たに打ち立てた貴重な連帯闘争で、今後の労動運動の気風を新たにする大きい活力源になるだろう。

第4に、ストライキの後遺症を最小化して円満な労使関係をつくる対等な労使関係を回復しないなら、いつでもまたストが起こりうる。

第5に、インターネットと携帯電話を利用した「散開スト」「電撃作戦」など、独特のストライキ戦術と労組員家族の積極的な活動は、今後の労動界のストライキの新しい典型を作った。

 

(人権消息 第2065号 4/4)

会議場周辺で民間団体の会議城下町が形成

「良心に基づく兵役拒否権」認定すべき…外交部職員が発言

国連人権委でもっとも核心的な「国家別人権状況」に関する議題日程がせまり、ジュネーブの国連会議場とロビーは、全世界各国から集まった民間団体の参加者で混雑している。民間団体は「アフガンの子どもの人権」、「チベットの人権」、「テロリズムとアジアの人権」など、会議では政治的理由によってあまり扱われない主題の団体で、多様な会議と懇談会を主催して人権委参加者の関心を集めている。

 2日には、民主社会のための弁護士の集い(民弁)と平和人権連帯など、国内団体とクエーカー、戦争反対国際連帯、パックスロマーナなどの国際団体が、「人権としての良心に基づく兵役拒否権」の懇談会を開いた。主題の特性上、約30人ほどが参加したが、どの懇談会よりも活発な討論が行なわれた。懇談会ではイスラエル、ロシアのチェチェン、スイスなどの事例とともに、韓国の事例が発表され、今回の国連人権委での活動戦略に関する論議につながった。論議の中でアジア法律リソースセンターの代表は「国家安保論理が支配的なシンガポールの場合、良心に基づく兵役拒否権は想像もできない」と明らかにして、安保論理が人権侵害の主原因というところに注目しなければならないと主張した。

 民間団体懇談会の場合、政府代表が参加することは実際にはほとんどないが、この日の懇談会には、韓国外交部の職員とインターンが大挙参加して関心を集めた。ある外交部職員は討論にも活発に参加して、良心による兵役拒否権に支持を表明しながら、制度化のための法的装置などに対しても、率直な見解を明らかにした。懇談会が終わった後、他のある職員は「外交部の基本的立場は、良心に基づく兵役拒否権は認められなければならないということであり、これについて国防省と意見対立しているのが実情」と明らかにした。

国際通商法は人権にどんな影響 2日には、国連人権委会議場周辺で「グローバリズムと人権」に関する民間団体の戦略会議が開かれて注目をひいた。これは世界ルター連盟、国際拷問反対機構(OMCT)などが主催したもの。この日の会議の主題は、ガット(GATT)、知的所有権に関する協定(TRIPS)など、WTO体制下の国際通商法が人権におよぼす影響とそれへの対応だった。

この日の会議では、主に2000年から人権小委が始めた「グローバリズムが人権におよぼす影響」に対する作業を評価しながら、WTOに民間団体が参加できる方案の必要性が強調された。論議のなかで民間団体代表は、「WTOは国連よりずっと民間団体に非協力的だ。とくに団体の名前に『人権』という言葉が入っていると、会うことをはばかる」と明らかにした。しかし、WTOも国際通商法が国際人権法を無視しているという批判に負担を感じているので、国際人権団体がシンポなどを通じてけん引する戦略が必要だということに、大方の同意をえた。一方、WTOが所在するジュネーブに基盤を置いた国際人権団体間の連帯も模索された。