第160号 2002年 3月 23日 


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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 (人権消息 第2054号)

IMFを口実に、テロ防止法制定に減らず口

民主党、なさけない弁明、立法は必要と固執

人権侵害の批判でテロ防止法制定が揺さぶられると、国家情報院(国情院)と民主党は国際機関の要求などともっともらしい理由をつけて、結局は立法が必要だと踏ん張っている。

19日、人権団体の代表団と民主党議員らとの面談で、キム・ドッキュ国会情報委員長は、「4月にIMFと世銀関係者の訪韓があり、テロ根絶のために昨年の国連安全保障理事会で採択され決議が履行されているかを確認する」とし、「テロ防止法制定が不可欠だ」と力説した。

IMF・安保理決議はテロ防止法制定とは無関係 

しかし、キム委員長が根拠にしたIMFと世界銀行の訪韓と国連安保理の決議内容は、テロ防止法制定とは直接関係がないと確認された。

 まず、昨年の9・11テロ事件以後、9月28日に国連安保理が採択した決議1373は、テロ行為に関連する資金源の凍結と遮断が核心で、これは「特定金融取引情報の報告と利用法」、「犯罪受益隠とくの規制および処罰法」などの現行国内法で対処可能だと、昨年末に財政経済省が明らかにしている。

国連安保理の決議はこれ以外に、テロ行為に関連した団体や個人を支援する一切の行為の禁止、テロ行為に対する情報交換などの措置などを要求しているが、これに関しても大韓弁協、国家人権委員会、人権団体は、新たな法を作る必要はなく、検察・警察・国家情報院など、関連する国家機関のそれぞれが現在の役割を忠実に果たせば、対応可能だと重ねて指摘して来た。

また、財政経済省国際機関課の関係者によると、今年4月のIMFと世銀関係者の訪韓は、全般的な金融と経済現況を把握するためで、対テロ関連の協議事項はテロ資金の凍結と遮断システムに局限される。財政経済部の関係者は「昨年の国連安保理決議案の通過により、IMFがテロ資金を追跡する金融システムの評価を引き受けるようになった。IMFと協議する事項はテロそれ自体ではなく、テロ資金追跡金融システムに関するものだ」と明らかにした。

19日午後、本紙の記者がこうした事実を指摘すると、キム委員長は「国際的に不利益を受けないためには、テロ防止法を制定しなければならないと政府から聞いた」と述べた。政府どこからかと問うと、キム委員長は「主に国情院からの話だ」と答えた。結局、国情院が国連安保理、IMFなどを口実に、テロ防止法を制定するようたきつけていることが明らかになった。一方、人権侵害が起きないように国家の対テロ対策活動を規制する国連人権委の決議(2000/30、2001/37)はまったく関心外に置かれている。

国情院、国際的不利益をうんぬんする

 一方、この日の朝にはチェ・ビョンモ弁護士ら人権団体代表団との面談で、キム委員長ら民主党議員は、あいまいなテロ概念、情報と捜査権の結合、戒厳ではない状況下での軍兵力の動員など、法案の問題点に対しては充分に共感すると明らかにした。しかし、民主党議員らは「国際関係など変化した状況で、テロ防止法制定は不可欠だ」との立場を最後まで固守し、「新たにテロ防止法を制定する必要はない」とする人権団体の主張とは平行線のままで面談は終わった。

 

(人権消息 第2052号 3/16)

9・11以後…イスラム出身の1200人を容疑者あつかい

米国、独房への監禁など人権侵害が継続

「3か月半の間、独房に閉じこめられていた。…どうして私は監獄にいるのか。それも独房に。私の起訴理由は何なのか。だれも教えてはくれない」。国際アムネスティは14日、米国・ニューヨークのメトロポリタン拘置所の収監者からきた手紙を公開した。

 昨年9月11日のテロ事件から6か月が経過する間、米国では数多くの人々が監獄に閉じこめられたことがわかっている。アムネスティによれば、主にイスラム国家や中東出身の約1200人が、9・11テロ事件の容疑者として拘禁されている。アムネスティは服役者と弁護士とのインタビュー、2か所の刑務所に対する訪問資料を土台に、これらの服役者が、拘禁理由を知る権利、弁護士との接見の権利などが侵害されており、長期の独房収監、手かせと足かせの非常識な使用などの苛酷行為も起きていると明らかにした。

これに関してアムネスティは、9・11テロ事件と関連して現在拘禁されている人と追放された人、釈放された人々に関する具体的な情報を要請する一方、米国政府にこれらの基本権が侵害されないように努力することを要求した。

 

(人権消息 第2054号 3/20)

沈黙しない、韓総連への利敵団体規定

過去5年間、検察が「利敵規定」を武器に韓国大学総学生会連合(韓総連)に対する統制の手綱を緩めていないなかで20日、「韓総連の合法的な活動を保障するため汎社会人対策機構」(汎社会対策委)が発足し注目されている。

利敵規定が足かせ、1254人が拘束 

98年、最高裁判所で「韓総連が利的団体」との判決が初めて下されて以後、今日まで韓総連は利敵規定から一時も自由ではなかった。その間、単に韓総連の代議員との理由で拘束された学生は1254人に登っている。学生の直接選挙で選ばれた代議員によって、毎年新たに構成される韓総連に裁判所と検察は過去5年間、利敵規定で足かせをかけてきた。この数は来月に10期韓総連代議員大会が開かれた後、さらに増えるだろう。脱退覚書を書かない韓総連代議員らに、再び利敵規定が適用されるからだ。

徹底的に人権的側面から接近 

このような状況で発足する「汎社会対策委」は、これまで韓総連利敵規定撤回のために試図されてきた対策機構とは異なる。「韓総連の努力不足でした。検察のち密な対応に対して、韓総連はち密でも誠実でもありませんでした。国家保安法を廃止して、政権をけん引すればよいというやり方で、(検察の)技術的な迫害に単純に対応しました」。「汎社会対策委」での活動を準備している韓総連前議長のカン・ウィオン氏の言葉だ。

「汎社会対策委」は、韓総連利敵規定問題を徹底的に人権、思想と良心の自由の側面から接近する。カン氏は、以前の対策機構に関して「政治的立場を同じくする人々中心の機構で、連帯の力を社会的に拡散できなかった」と評価している。それで「汎社会対策委」は、韓総連の思想や運動方式には同意しなくとも、利敵規定の不当性に共感するすべての個人で対策機構を構成する計画だ。団体加入による負担を減らし、多様な意見を持った人々が韓総連利敵規定撤回にともに声をあげようというのである。

汎社会人対策委の利敵規定撤回要求

 「汎社会対策委」の発足を前にカン氏は、「韓総連の活動方式を離れて彼らが自由に思索して正直に点検できる時間を作らなければならない」と、社会の良識ある知識人に参加を訴え、韓総連の後輩らには「利敵規定を口実にしてきた、非民主的な組職形態に固守しないように」と韓総連の後輩に忠告した。