第158号 2002年 3月 9日 


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(人権消息 第2045号 3/7)

テロ防止法は常設非常戒厳法である

人権社会団体、法案賛成の政治家は反人権と規定すると警告

人権・社会団体の数限りない反対請願と大韓弁協、民主弁護士会、国家人権委の反対意見を無視して政界がテロ防止法案の処理を強行しようとするなか、人権・社会団体の怒りが政界に集中している。

先月21日に続き6日午前11時、国会正面の国民銀行の前で人権・社会団体の代表者約20人は、「反民主・反人権悪法テロ防止法案廃棄を要求する記者会見」を開いて、「テロ防止法案制定に賛成する政治家には、反民主・反人権悪法に手をかしたとのらく印が永遠におされるだろう」との警告を発した。

これは与・野党が11−12日、国会の情報委員会でテロ防止法案を処理することに事実上合意したことによる。それだけでなく、最初テロ防止法案に関する国会公聴会が11日に開かれるとされていたが、実状は国会情報委員会の非公開の会議に、参考人を数人呼んで意見を聞く水準だということも一因となった。

この日の会見で全国連合のオ・ジョンニョル常任議長は、「『テロを防止するのに何の批判か』との話もあるが、テロはすでにある法律でいくらでも対応することができる」と法案が不要であることを強調した。そして、「国情院が軍隊まで動かせるようにするテロ防止法は『常設非常戒厳法』だ」と述べながら、「テロ防止」にかこつけて国民を欺まんしている法案の本質を告発した。

続いて民主労動党のチョン・ヨンセ事務総長は、記者会見文を通して「テロ防止法案が国情院の、国情院による、国情院のための『法案』」としながら、「情報機関である国情院の常識をこえた権限拡大と権力乱用、それによる国民の人権を侵害するしかない法」と強い口調で批判した。また、「ハンナラ党の修正案もこのような法案の核心に全然影響を与えず、単なるポーズに過ぎない」と一蹴した。テロの概念が依然としてあいまいで国情院が対テロ対策機構の中心を掌握する事実に変わりがないからだ。

ハンナラ党のチョン・ヒョングン議員は法案に対する反対世論を意識して先月26日、テロの対象を「国外テロ組職または反国家団体と連係した」の時と限定するなどの修正案を発議した。

人権・社会団体は今週中、テロ防止法案に反対する各界宣言運動を組織し、11日に政界に最後通告する予定だ。一方、民家協は毎週パゴダ公園の前でおこなっている木曜集会を7日には国会前に移して、テロ防止法案の廃棄をうながす計画だ。

 

(人権消息 第2046号 3/8)

発電所売却反対、988人時局宣言

「民営化強行方針の撤回、国民的議論の活性化を要求

韓国発電産業労組のストライキが11日目となり、発電所売却に反対する声が各界各層へと拡散している。7日午前10時、ミョンドン聖堂入り口ではホン・グンス牧師、イ・ソッテ弁護士、パク・サンジュン参与連帯共同代表、クォン・ヨンギル民主労動党代表ら宗教・法曹・医療・言論・民衆の各界人士988人が、「発電所売却に関する時局宣言」を発表した。

時局宣言文には「発電所の売却方案以外に電力産業の構造改革のための多様な方案を検討し、後悔のない決断を下さなければならない」と主張した。これによって、△安く安定した電力を供給すること△大幅な料金引上げ、電力大乱可能性、電力主権侵害など国民の不安要素に明快な解答を提示すること△公共性を確固として守りながらも効率性と競争力を高めなければならない――などを国民的合意の原則として提示した。

時局宣言に参加したソン・ユボ理事長は、民営化問題が労使交渉対象にならないという政府の主張に対して、「労動者は一国の重要政策に何の発言権もないのか。それなら政府は労働者以外の国民とは討論したのか」と問い、全国民的な世論化に乗り出すことを政府にうながした。

一方この日、時局宣言の場には、ストライキ中の韓国発電産業労組の労動者20人が、発電所の弔意旗を高く掲げて参加し、電力産業の民営化撤回に向けた揺るぎない姿を見せた。

 

(人権消息 第2042号 3/1)

不審死法改正案、国会を拙速通過

調査権限強化条項が削除され実效性に疑問

「不審死真相究明委の調査権限が強化されねばならない」との遺族と社会団体の切々たる訴えにも関わらず、国会法制司法委は28日、調査期間を延長し真相究明不可能決定を新設するだけで、不審死真相究明のための特別法(不審死法)改正案を本会議まで通過させた。

これに対して遺族と民主化運動精神継承国民連帯(継承連帯)は直ちに声明を発表して、 「調査権限強化なしの調査期間延長は実質のないもの」として、不審死法改正案の拙速通過を強く糾弾した。彼らは「現在、不審死真相究明調査作業は、法的な権限の不在によって、実体に接近できずにいる」として、「単純に期間だけを延長したり、むやみに棄却決定することができないようにする程度の間に合せ的な措置では、この法の制定趣旨である不審死真相究明は遠のくほかない」と批判した。

不審死委は88年の国会聴聞会当時、保安司で録画事業に関して提出した資料リストを根拠に、現機務司関連資料を要請したことがある。この時、機務司は「資料が廃棄されており、ない」としていたが、昨年12月に世論に負け、やむをえず2件の資料を出した事例もある。

不審死委のイ・ジェボッ調査官は「文書を廃棄したら廃棄台帳ぐらいは見せなければならないが、これらすべてが軍事機密に該当し、接近することさえできなかった」と現調査権限の限界を吐露した。機務司の例のように、国情院などでも実際に保管していながらも廃棄したと言い抜けする場合が多い、とこの調査官は付け加えた。

一方、遺族と継承連帯は、3月の臨時国会でも民主党のイ・チャンボック議員が代表として発議した、不審死法改正案が通過できるよう、総力を傾ける予定だ。彼らは公聴会と懇談会はもちろん、法務部など法改正に反対する機関を相手に強く抗議し、真相究明過程で現われた関係機関の非協力的な事例を国民に積極的に知らせる計画だ。