第143号 2001年 11月 3日 


韓 国 人 権 ニュース

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(人権消息 第1964号 10/27

<論評>社会保護法は廃止されるべきだ

3月に合憲決定が下された社会保護法は、「再犯の危険性」という名分で、常習犯あるいは凶悪犯を社会から隔離する保護監護制度の根拠となっている法律だ。しかし最近、この法によって保護監護を受けた者らが請求した再審を裁判所が受け入れ、保護監護請求を棄却した。

憲法裁判所は、違憲と決定した刑罰に関する法律条項に基づいて、有罪が確定した判決は、再審請求できるように規定している。したがって、今回の事件の再審が受け入れられるためには、89年に違憲判決が下された社会保護法の必要的保護監護条項が刑罰に関する法律条項だということを証明しなければならなかった。

3月の憲法裁判所の保護監護処分が、刑罰ではないという点を根拠に、社会保護法合憲決定を下したため、いったん裁判所は保護監護処分が刑罰とは異なる独自的な意義を持つという点を認定した。しかし、身体の自由のはく奪を本質とし、刑事訴訟手続きによる点を根拠に、保護監護処分を刑事的な制裁の一形態だと解釈した。裁判所が憲法裁判所の論理に安住せず、積極的な解釈で再審を受け入れたことは、それ自体として肯定的に評価できる。

今回の再審判決は、将来に再び罪を犯し、法的な平穏を脅かすがい然性がある時、再犯の危険性が認定されるということと再犯の危険性の有無は、過去の時点ではなく、現在の時点で判断しなければならないというのが要旨だ。われわれは懲役の過程で再犯の危険性がなくなるという事実を積極的に認定した二番目の論旨に注目する。

懲役が執行される前と以後で再犯の危険性に対する判断が異なるのなら、懲役刑が執行される以前に保護監護処分を宣告するのは、不当だ。なぜなら、そのような宣告は、懲役刑が執行される過程で再犯の危険性が消え去る可能性をあらかじめ無視する行為だからだ。したがって、過去ではなく、現在の時点で、再犯の危険性を判断しなければならないという再審判決の論旨は、保護監護制度自体が本質的な矛盾をあらわすことに他ならない。現在も常習的、凶悪犯という理由で、依然として保護監護を受けている人々の行列が作られているからだ。

このような矛盾は、社会保護法が維持される限り継続するだろう。したがって、社会保護法が廃止されない限り、保護監護制度がもっている根本的な矛盾は解決できないという事実を、今回の再審判決は強調している。

 

(連合ニュース 10/29)

LAT紙が「国家保安法は時代錯誤」と報道

米国西部の有力紙「ロサンゼルスタイムズ」(LAT)は10月28日、カン・ジョング教授(トングック大)ら、8月の統一大祝典訪北代表団7人が、国家保安法違反容疑で逮捕されたことは、この法の問題点と矛盾を示すものだと報道した。

 この新聞は、ピョンヤンにあるキム・イルソン主席の生家である万景台の訪問芳名録に、「万景台精神を受け継いで、統一偉業をなしとげよう」という文を残した、カン・ジョング教授らが29日、初公判をむかえることに関連して、韓国の憲法は演説・良心・言論・集会の自由を保障しているが、1948年に制定された国家保安法は、北朝鮮のような「反国家」団体を称賛・鼓舞する場合、最高懲役7年を課すことができると報道した。

同紙は、国家保安法が国内外の人権団体から、長い間、批判を受けているとし、とくにキム・デジュン大統領が南北の和解・協力政策を追求している状況で、国家保安法がその政策と調和せず、「時代錯誤的」だとした。

同紙はまた、キム大統領が国家保安法の改正を約束したが、保守主義者たちの反対に押され、最近、連立政権崩壊(自民連と決別)で、キム大統領の党がもはや国会で多数を占めることができないでいると報道した。

同紙はしかし、韓国の現政権が国家保安法の解釈を緩和して、98年に国家保安法違反による逮捕者が468人だったのが、昨年には130人へと減っており、国家保安法違反による収監者の大部分が、順法誓約書を書いて赦免になったとも付け加えた。

 

(中央日報 10/30)

与野党議員154人が死刑廃止法案を提出

与野党議員154人(議会過半数137人)が30日、通常国会に死刑制度廃止を求める「死刑廃止に関する特別法案」を提出する。

署名に応じた新千年民主党(民主党)のチョン・デチョル議員、ハンナラ党のイ・ブヨン議員、自由民主連合(自民連)のチョン・ウテック議員は29日、「憲法が保障する人間としての尊厳と価値の保護という要請にこたえるためだ」と、次のように明らかにした。

代表発議者のチョン議員は「刑罰という名のもとで、犯罪者の生命を奪い取ることは、法的矛盾であると同時に自家撞着(どうちゃく)」とし、「死刑は、犯罪者の改善や教化、社会復帰の可能性を全面的に否定するもの」と主張した。

法案では、裁判所が無期懲役(禁固)を下す場合、罪質によって服役後15年過ぎないと、仮釈放、赦免、減刑ができないという趣旨の宣告を一緒にできるようにした。

しかし、所管常任委員会の法制司法委員会(法司委)所属議員15人うち、5人だけが法案に署名している状態なので、法司委で3人の議員がさらに賛成しなければ、常任委を通過できない状況にある。

 

(人権消息 第1964号 10/27)

自主民報の発行人らに拘束令状、国保法の通信・会合罪で

10月23日、国家情報院(国情院)に逮捕されて調査を受けた月刊「自主民報」のイ・チャンギ発行人、パク・ジュニョン記者、ペク・ウンジョン前記者らに25日、拘束令状が発布された。

イ発行人らは、昨年5月に「自主民報」を創刊、北朝鮮の体制の優越性を宣伝し、祖国統一三大憲章など、北朝鮮の統一路線を支持する内容を掲載した利敵表現物を、今年9月まで毎月制作・販売し、「北朝鮮の工作員」である在日同胞のキム・ミョンチョル(57)氏ら、反国家団体の会員と通信・連絡した、との容疑をかけられている。

国家保安法廃止国民連帯などはこの日、「自主民報」の事務室でイ発行人らの拘束と関連して、各団体実務協議を開き、△毎日、国情院に抗議訪問する、△連帯声明と連続広告を出すことにした。また、29日午前に「自主民報弾圧阻止、拘束された言論人の釈放のための共同対策委員会」結成式および自主民報弾圧糾弾の記者会見を開く方針だ。