第132号 2001年 7月 21日 


韓 国 人 権 ニュース

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(統一ニュース 7/16

国家保安法の被害は継続して増えている

政府と国会は改正を急ぐべき

昨年、歴史的な南北首脳会談が成就した後、国家保安法(国保法)の被害が減るとの予想とは異なり、国保法による被害が継続して発生しており、市民社会団体の不満の声が高まっている。

「国家保安法廃止国民連帯」のキム・サンド幹事は「韓国大学総学生会連合(韓総連)への不当な利敵団体規定が撤回されておらず、国保法によるねつ造事件として労働者、学生が拘束されるなど、その被害は深刻な状態だ」と語った。

14日に開かれたソウル駅集会でイ・ギョンミン氏(キョンギ大学総学生会長)は、「タングック大学ねつ造事件とファン・ソン汎青学連代弁人らを拘束したのは、韓総連を弾圧してその活動を萎縮させようとするもので、国保法によって民間統一運動を弱化させようとする検察の意図がわかる」と強く非難した。

また先月29日、「ソウル労働者会」(ソ労会)会員9人が国保法で拘束されると、今月16日から検察庁前で1人デモを展開している「ソ労会地域対策委員会」のキム・ミヨン幹事は、「利敵団体が何かも知らず、拘束された会員は、主に大衆団体の民主労総に所属して現場で労働運動をしており、これがなぜ国家保安法違反なのかまったく納得できない」と、いまだに拘束理由に関する正確な理由がわからないと話した。

それだけでなく、7月9日から民主党舎前で1人デモを展開している「韓総連学父母協議会」(韓学協)所属会員のチョン・ヨノ(拘束された4期韓総連議長のチョン・ミョンギ君の父)氏は、「学生らが禁止された本を読んだり、訪北したりすることは統一のための愛国心あふれる心情から出発したもので、政府が統一を望むなら、国家保安法を撤廃しなければならない」と主張した。

また韓学協は検察庁前に場所を移して1人デモ展開しており、16日のデモ参加者だったイム・ジョンミン(仁川・56、指名手配中のハニャン大学パク・ムウン君の母)氏は「現政権と統一方向が同じ子どもたちを、どうして捕まえようとするのか理解できない」と語り、「わが国の人材が自由に考え行動できるようにすることこそが政府の役割」だと強調した。

現在、ミョンドン聖堂入り口では、「政治指名手配解除のためのろう城団」が400日にわたって闘争を継続している。

しかし、与野党はいまだに国保法の改廃問題を国会に上程さえもしていないなか、国保法に対する被害事例は徐々に増えている。 市民社会団体は今年中に国家保安法を廃止するという固い意思で、警察庁前で集会をする予定だ。

(中央日報 7/17、東亜日報7/18

「靖国神社の位牌の返還を」徴用者の遺族らが嘆願書

キム大統領と小泉首相に対して

「太平洋戦争被害者・補償推進協議会」所属の戦争遺族らは16日、キム・デジュン大統領と小泉純一郎首相あてに、靖国神社にある父母の位牌の返還を求める嘆願書を提出した。

靖国神社にはおよそ2万1000人におよぶ韓国人の位牌が安置されており、遺族らが韓日両国政府に対し、その返還を求める請願を提出したのは今回が初めて。

遺族らは嘆願書の中で「日本の歴史教科書歪曲と小泉首相の神社参拝公言に憤りを禁じえない」とし、「父母の魂が戦犯らと一緒に追悼されることは、強制的に徴用された戦争犠牲者の子供として到底容認できないので位牌を返してほしい」と明らかにした。

韓国政府は17日、遺族らの要請を受けて、日本政府に対して靖国神社に祭られた韓国人の位牌を返還するよう公式要請する方針を明らかにした。

 

(人権消息 第1879号 7/17

保安観察法に関する「統計と予算を公開しろ」

度重なる判決、法務部は非公開で一貫

ソウル行政裁判所は13日、キム・サムソック(35)氏が法務部を相手に提出した「保安観察法関連資料情報非公開決定取り消し請求訴訟」で、「統計・予算など一部の保安観察情報を公開しろ」と、原告の一部勝訴判決を出した。

キム氏は99年10月、「人権侵害の余地があるので保安観察法関連資料が必要だ」として、法務部に情報公開請求をしたが、非公開処分となったため、昨年2月に訴訟を起こした。キム氏は△保安観察統計資料△同審議委員会関連資料△同処分対象者動向報告書△同関連予算―などの情報公開を要請、裁判所は保安観察統計資料と予算関連資料に関する請求だけを認めた。

裁判所は「保安観察統計資料はそれ自体としては価値中立であり、保安観察処分対象者らの身上書などの具体的な事項を把握できる資料としては活用しにくい」とし、「悪意的に利用できるという法務部の憂慮だけで、国家の重大な利益を害したり、公共の安全と利益を顕著に害したりする憂慮があると見ることはできない」と明らかにした。

裁判所はまた、「情報公開によって(法務部が憂慮するように)保安観察法の改廃論議が活発になったとしても、これは憲法秩序の範囲内における政治的な意思形成のための過程であり、国民主権の発現だ」と判断した。しかし裁判所は、保安観察対象者の動向報告書と保安観察審議委員会などに関する情報に関しては、「名前などを通して特定の人を識別できる個人情報だ」として公開を許容しなかった。

これに対してキム氏は「保安観察関連予算や運営指針など、この間法務部が『3級秘密』だとして非公開としたものが事実上、公開しても何の問題もないことが明らかになった」と語り、「裁判所の決定によるとしても、保安観察を法務部の行政処分だけで決定して、私生活と人権を侵害する保安観察法は必ず廃止されなければならない」と主張した。キム氏は、保安観察動向報告書などに関する1審の決定を不服として、最高裁へ上告する予定だ。

保安観察法情報を公開しない法務部に対して「保安観察統計資料」などの情報公開判定が出たのは、昨年の9月と10月に続いて今回が3回目だ。しかし、法務部は判決を不服として上告、最高裁の判決を求めている。また、確定判決が出ていないとして、いまだに保安観察関連情報を公開していない。