第129号 2001年 6月 30日 


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

271-0051 松戸市馬橋1800番地 三和ビル

電話 047309-5511 FAX 047348-6666

<メニュー> <バックナンバー>


(人権消息 第1881号 6/23、中央日報6/27

後退した「母性保護法」

流・死産休暇・看護休職を削除、夜間労働の道を開く

母性保護法が漂流に漂流を重ねて、後退を繰り返している。

民主党は出産休暇を現行の60日から90日に延長し、育児休職制度を新設する内容で母性保護法案を確定した。民主党案は女性に対する変形勤労制の導入、夜間・長時間労働を可能にする「環境労働委代案」はそのまま受容した。民主党は今回の確定案をこの臨時国会で通過させて来年1月から施行する計画だ。

22日、国会の環境労働委員会(ユ・ヨンテ委員長)民主党幹事のシン・ゲリュン議員は、このような内容を明らかにし、「これは20日のキム・ホジン労働部長官と民主党のイ・サンス総務、環境労働委のユ・ヨンテ委員長らが集まって合意したもの」とし、「しかし、自民連が主張している生理休暇廃止いかんは、労使政委員会で論議することにした」と明らかにした。今回の決定は、既存の民主党案から大幅に後退したもので、出産休暇と育児休職の導入だけを維持し、経総・全経連が反対した「胎児検診および流産・死産休暇、家族看護休職」などの内容はすべて削除した。

この間意見が対立してきたハンナラ党のイ・ジェオ総務は、「民主党と合意の状態にある」と語り、母性保護法が与野の合意に近づいたことを示唆した。問題は自民連だが、同意するなら母性保護法案は今臨時国会で通過する展望だ。

一方、ソウル女性労組、派遣労働撤廃共対委など労働・社会団体の活動家は22日、「女性保護条項削除のない環境労働委員会の代案」を要求した。彼らはこの日、国会近くのハンナラ党舎前で集会を開き、△民主党案反対、△女性保護法の削除なしの母性権保障などを要求した。

派遣労働撤廃共同対策委員会のユ・ヒョンギョン氏は「3党間の意見調整が不調に終わると母性保護という立法趣旨さえ無視したまま女性の勤労条件の『改悪』を試みている」とし、「以前からいろんな事業所で女性労働者の夜間労働を導入しようとする動きがあり、女性の労働条件が悪化する危険にひんしていた」と憂慮を表明した。

国会環境労働委は26日、出産休暇を現行の60日から90日に延長し、その費用を雇用保険で負担するという内容の母性保護法案を通過させた。ハンナラ党が主張してきた流・死産休暇と胎児検診休暇は、法案から除外した。

環境労働委はまた、雇用保険を安定的に運用させるため、母性保護にかかる費用の一定部分を毎年一般会計に織り込み、一定期間が過ぎた後は出産休暇を全女性を対象に拡大、その費用は一般会計と国民健康保険が負担するという内容の決議案を採択した。

 自民連が主張してきた生理休暇廃止問題については「労使政委員会で積極的に改善法案を用意する」を決議案に含めることで決着をつけた。与野党は同法案を当初の施行日(2002年1月1日)より2か月くり上げ、11月1日から施行することにした。

(Uニュース 6/27

国家保安法にはばまれた人情

息子が国家保安法で拘束、父は末期ガンの宣告

国家保安法で拘束された大学生が末期ガンの宣告を受けた父に会えなくなり、周辺の人々をやるせなくさせている。

ソン・ジュニョック(ヨンナム大)君は、98年の第6期韓国大学総学生会連合(韓総連)議長の活動を理由に指名手配生活をしてきた。4年間の手配生活中、ソン君は父親の末期ガン宣告を聞き、それを聞いた数日後の5月21日、チョンナム道警の保安捜査隊に連行された。

これを聞いたテグ市のヨンナム大学をはじめ地域の市民社会団体が公安機関に嘆願したが、公安当局は何の回答も寄せていない状況だ。

これに対して国家保安法廃止国民連帯(国民連帯)は27日午前11時、クァンファ門まえで記者会見を開き、現政権と公安機関にソン君の早期釈放を要求した。

国民連帯は記者会見文を通して「現政権と公安機関は人倫保障と人権を考慮し、ソン君を釈放しなければならない」とし、「民族の和解、統一の雰囲気を妨げる国家保安法を廃止し、2001年8・15の光復節(解放記念日)を期して政治指名手配者と良心囚全員を釈放する民族和解大赦免を断行すること」を要求した。

今後、国民連帯は青瓦台(大統領府)、最高検察庁、法務部、教育部との面談を行う計画で、それぞれに抗議電話・メール送り運動を推進する。

 

(Uニュース 6/27

新任の警官が死体になって帰ってきた

ヨンサン警察署で不審死したカク巡査の遺族の悲しみ

17日、ヨンサン警察署で警官が亡くなった事件に対し、他殺の可能性が強く提起されているなか、遺族らは「警察の調査過程に多くの疑問がある」と徹底した真相究明を要求している。

17日午前10時45分、同警察署のカク・ヒョングン警官(21)が4階の警官内務班の窓から落ちて亡くなったことが19日、明らかになった。警察署側は「一緒にいた同僚4人と古参を調査した結果、殴打やいじめはまったくなく、気の弱い性格のカク警官が突然の勤務環境の変化に適応できずに自殺したものと推定される」と語った。

警察は今回の事件を自殺だと暫定的に結論づけたが、遺族と大学の同窓生らは明白な他殺だと反発している。

遺族側は「警察側はヒョングンがタオル整理してアルミの窓わくを壊して投身したというが、窓わくを壊している間、同僚らがまったくこれを知らなかったというのは話にならない」とし、「事件当時、古参らに殴られて窓から下へ転落したに違いない」と主張している。

そして、カク警官が誕生日の前日、姉に面会に来てくれと電話したこと、内務班で隊員らが休息している昼間に自殺を試みたということ、アルミの窓わくで転落防止の施設がなされているところから落ちたということ、内務班に一緒にいた同僚が彼の行動を止めなかったということ、そして目撃者の陳述が食い違うことは、今回の事件を自殺と断定するには無理がある、というのが家族側の主張だ。

実際に当時、内務班でTVを見ていたという5人の同僚隊員らが、カク警官の両親との面会時、当時のTV番組を記憶していないという点は、警察側が明らかにした状況が同僚隊員のうその陳述でねつ造されたとの推論を可能にする。

このような他殺疑惑とともに、捜査を担当したヨンサン警察署が今回の事件を意図的に縮小、隠ぺいしようとしたという主張も提起されている状況だ。