第115号 2001年 3月 3日 


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(人権消息 第1803号 3/1

国会、その存在理由が疑わしい

労働法改悪、屈辱的なSOFAを批准

国会の存在理由を根本的に疑問視させる議会クーデター!改革立法の処理は徹底して後回しにしながら、各種の反人権的法案の処理には一心不乱の行動力を誇示している国会だ。

国会は28日、本会議を開いて、複数労組の設立許可の留保などを骨子とする「労働組合法および労働関係法」改正案と韓米行政協定(SOFA)改正案に対する批准同意案を通過させた。SOFA改正案に対しては、ハンナラ党のキム・ウォヌン(金元雄)議員が反対議決を提示し、票決の結果、賛成120票、反対27票で法案が処理されたが、「複数労組設立許可留保」法案に対しては、議員から一言の異議提起さえなかった。

この日、国会本会議に先立って、ヨイドではSOFA改正案の批准拒否と労働法改悪に反対を訴える各界の集会が開かれたが、空虚な叫びとなった。

「不平等なSOFA改正国民行動」は午前11時、国会前のハンナラ党舎前で集会を開き、「ある国会議員がSOFA改正反に対して辛らつに批判したが、国民行動事務局長の割腹によるアピールにもかかわらず、批准同意案を通過させた」と指摘し、「民族の自主権と国益がかかった問題に対する国会議員の二律背反的で、人面獣心的な行動に憤怒と惨たんたる思いを感じる」と吐露した。国民行動はまた、「SOFA問題は政府当局が必ず再交渉に乗り出さなければならない」と重ねて強調した。

1時間後、同じ場所では、民主労総主催による「複数労組許容延期阻止、整理解雇粉砕、非正規職の基本権戦取のための決意大会」が、約1200人の労組員が参加する中で開かれた。タン。ビョンホ(段炳浩)民主労総委員長は、「失業、海外売却、経済破綻という現実の中でも、構造調整が継続している」とし、「2001年をキム・デジュン政権に対する全面的抗争の年と宣布する」と明らかにした。とくに、イレンド労組委員長のペ・ジェソック氏は、「複数労組許容を5年間留保しようとするのは、労働者に労働三権さえも保障しないという不純な意図だ」と非難し、「正規職と非正規職の労働者たちが団結して闘争しよう」と主張した。

 

(人権消息 第1800号 2/24)

<論評>テウ自動車事態、現政権は墓穴を掘ったのか

都心地域を掌握した警察兵力が厳しい検問を繰り広げている。聖堂だろうが、食堂だろうが場所を選ばず労働者をつかまえ、警察の暴力に抗議する人は、鎮圧用の盾とこん棒の洗礼を受けた。「戒厳令下」をほうふつさせる不法と暴力、これが最近の仁川市内の姿だ。

昨今の「仁川事態」は、テウ自動車の整理解雇を発端としている。2月16日、政府と資本は、「テウ自動車の生き残り」という名分のもとに、およそ1750人の労働者を仕事場から追い出した。しかし、テウ自動車倒産の責任と苦痛が、どうして労働者に転化されなければならないのか?テウ自動車倒産の原因が過度の借金経営にあったことは周知の事実だ。ところが、少なくとも23兆ウォンを海外逃避させたキム・ウジュン会長も、経営陣と金融機関、政府の官僚にも手をつけず、労働者だけにその責任をかぶせているのである。

キム・ホジン労働部長官さえも、整理解雇に代わって労組が提案した、「巡回休職」が望ましいと語ったことがあった。それにもかかわらず、整理解雇が断行された理由は何か?要するに、海外資本に売却するのに都合のよい物件にするため、数千人の生存権を奪い取った。これがテウ自動車の整理解雇だ。

事態がこうなのに、だまって首を差し出すのは美徳でも正義でもない。「人権は自然にあたえられるものではありません。人権は人間の尊厳と権利に覚醒し、これを守るためにみずから主張し、勇気をもって闘う人と社会にだけ与えられるものです」。これは、キム・デジュン大統領が世界人権宣言50周年を記念して投げかけたメッセージではなかったか?

そうだ。キム大統領のメッセージのとおり、労働者は自身と家族と「生存権」を守るために闘わなければならない。工場でろう城をくりひろげ、そこを追い出されて街頭に進出した。そして、街頭デモさえ封鎖されると「武器」を持った。それは政権が労働者に強要した選択だ。

本当に政府は事態の深刻さを分かっていないようだ。いまや「人権政府」とか「国民の政府」とかいうキャッチフレーズさえも足手まといなのか、最初から露骨な「暴力」で労働者の抵抗を押さえつけている。しかし、労働者を敵に回す代価は決して小さくないだろう。労働法の抜き打ち改悪で、寿命を縮めたキム・ヨンサム前政権の教訓を忘れてはならない。

 

(人権消息 第1802号 2/28)

美術展の出品作が国家保安法で事前検閲

公安当局が、「北朝鮮国旗」で言いがかり・・出品放棄を強要

公安当局が完成もしていない美術作品をめぐって「国家保安法違反」を適用するとして、展示を妨害しようとした事実が明らかになった。

2月28日からソウルのインサ洞「ケロリーサビナ」では、「社会的なタブー、性と政治的検閲に挑戦し、表現の自由を」という趣旨の「ノーカット展」が開かれる予定だ。ところが、ノーカット展に出品される作品が21日付けの「韓国日報」で紹介されると、検・警察の嫌がらせが始まった。

出品作のうち『ああ!韓半島』(アン・ソングン画伯)にキム・イルソン、キム・ジョンイル父子の顔が入った北朝鮮の国旗が表現されており、一方には星条旗の中に韓国国旗の太極旗を表現した部分があるという点が、公安当局の神経を逆なでしたようだ。

21日に写真(当時は未完成)で紹介された後から、チョンノ警察署保安課の刑事らは『ああ!韓半島』が国家保安法第7条に規定された利敵表現物に該当するとして、「作品を作れば、画家はもちろん展示当事者も拘束する」「絵を展示するなら、画廊の周辺は警察が包囲する」などの脅迫を加えてきた。また警察は、パク・チョンヒ、チョン・ドゥファンら、前大統領の首になわをかけて、一人づつ縛り付けているパク・プルトン画伯の『刃を取れ!』は名誉きそんを理由に、性愛を妙写したチェ・ギョンテ画伯の『女高生』は、風紀びん乱を理由に展示するなと要求した。これに対して主催者側の「ケロリーサビナ」は、「作品展示が不可能ならその理由と展示禁止命令公文を送ってくること」をチョンノ署に要請した。しかし、チョンノ署はそれを無視して、保安課刑事の干渉と脅迫を続けた。展示会は予定通り行われるが、検事の起訴があるかどうかは分からない。